財形貯蓄の金利や利率とは?主要銀行ごとの金利の違い

みなさんは財形貯蓄についてどのような印象を持っているでしょうか。

金利が低そうだからあまり貯まらないのではないか、また、そもそも貯金を増やしたいけれどなかなか方法がわからないという人も多いのではないかと思います。

今回は財形貯蓄の金利にフォーカスを置いてご紹介します。効率の良い貯金のために、ぜひご一読ください!

 

目次

財形貯蓄とは

「財形貯蓄制度」とは、勤労者財産形成促進法に基づき企業が導入する福利厚生の一つです。
企業が毎月の給与から一定額を天引きして金融機関に送金を行う会社を通して貯蓄を行う制度で、加入は任意です。

天引きというシステムにより、貯金が苦手な人でも貯めやすいという大きなメリットがあります。しかし、財形貯蓄制度は誰にでも利用できるものではなく、個人での加入はできないため、勤務先がその制度を導入しているか確認する必要があります。

財形貯蓄には、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄の3つの種類があります。

一般財形貯蓄は使用する用途が限定されていない貯蓄、財形住宅貯蓄は自身が住む住居の購入や建設・リフォームなどの資金を貯めることが目的の貯蓄、財形年金貯蓄は老後の生活のための資金を貯めるための貯蓄、というふうに目的に応じて分類がなされています。

財形貯蓄の基礎的な知識についてもっと知りたい方は、こちらの記事も参照してみてください。

財形貯蓄のメリット・デメリットについてわかりやすく解説します!

 

財形貯蓄と定期預金との違い

ここまで財形貯蓄のことをご説明してきましたが、皆さんが貯蓄と聞いて真っ先に思いつくのは定期預金なのではないかと思います。
この項では財形貯蓄と定期預金の違いについて簡単にご説明します。

定期預金は、預金してから一定期間は引き出すことができないため普通預金と比べて流動性が制限されるため金利は高めとなります。

財形貯蓄と定期預金を比べた場合、税金などの優遇面で大きな違いがあります。

一般的な定期預金の場合は金利が付きますが、満期や中途解約の場合の利息に対しては税金が20%課税されて差し引かれます。そのため提示された金利で付与された利息分については、満額を受け取ることはできません

財形貯蓄は、基本的に預けている金額と利息の元利合計が550万円までは非課税の扱いですので、定期預金のように課税されることはありません。

このような理由から定期預金と比較すると、財形貯蓄のほうが受取額は大きくなると言えます。

しかし、前述したように財形貯蓄は個人での加入ができず勤務先の状況次第で加入の可否が変わりますが、定期預金は個人での加入が可能なためどちらにもメリット・デメリットがあると言えます。

 

主要銀行における財形貯蓄の金利や利率の比較

ここからは、金利の話題に入っていきます。

財形貯蓄制度は、各勤務先企業が用意するものであり、金利や利率の詳細などについてはお勤め先の担当部署に確認していただきたいが、ここでは主要都市銀行として三菱UFJ銀行とみずほ銀行、中央労働金庫における財形貯蓄商品の金利を比較していきます。

 

  金利
三菱UFJ銀行 0.010%
みずほ銀行 0.010%
中央労働金庫 0.015%

まず三菱UFJ銀行は一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄ともに、自動継続扱いの期日指定定期預金またはスーパー定期(5年・10年)としての預け入れになります。スーパー定期の金利は、金額によらず0.010%(2018年9月20日時点)です。

みずほ銀行も、期日指定定期預金での預け入れ扱いとなるため、金利は0.010%(2018年9月20日時点)と、金利に関しては低めの水準と言えます。

一方、中央労働金庫は、0.015%と前の二行と比較して高めです。

財形貯蓄の金利計算

この項では実際に金利のシミュレーションを行ってみたいと思います。

勤務先企業が三菱UFJ銀行の商品を取り扱っており、先ほどご紹介した金利0.010%が適用されるとして、上限550万円(一般財形貯蓄以外)の預金を固定金利10年間で預け入れを行った場合のシミュレーションをしてみます。

1年で55万円の預金を行うことになるので、金利は以下のようになります。

55万円×0.0001=55円

55円×10年=550円

(金利計算が単利の場合)

この550円分は非課税となります。

税金については次の項で詳しくご説明します。

 

財形貯蓄の利子にかかる税金について

定期預金との違いの項でも少し触れましたが、もう少し詳しく税制についてご説明していきます。

財形貯蓄は、元本550万円までの利子は非課税になります。ただし、その対象は財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄の2つだけとなります。

また、それらに加入している場合にはそれらの合計額が550万円以下でなくてはならないので注意が必要です。非課税枠を超過した場合は、すべてが課税対象となります。

一般財形貯蓄にはその税制面でのメリットはなく、途中で他の財形貯蓄の形態への変更もできません

反対に、財形住宅貯蓄や財形年金貯蓄の場合には、定められた用途以外で資金が必要となっても、遡って5年間の利子分に対する課税額を支払えば解約して自由な用途で利用できるようになるため、時と場合に応じて変えることができる制度と言えます。

まとめ

財形貯蓄の金利は非常に低いため、利子でお金を増やすという目的で利用するのではなく、確実にお金を貯める手段として利用するのが適当と言えます。

財形貯蓄は、気づいたらお金が貯まっているという制度で、お金を貯めるのが苦手な人、確実に貯めたい人にぴったりです。

ご自身の目的に合わせて、最適な貯金方法を検討してみてください。 

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