2026年3月31日、証券取引等監視委員会は、株式会社BANK INNOVATION(大阪市、以下「BANK社」)、その下位代理店である株式会社プロスペリティアシュアランス、および両社の代表取締役である安藤正一郎氏に対し、金融商品取引法違反行為の禁止・停止を命じるよう大阪地方裁判所へ申し立てを行いました。
本記事では、世界的なオフショア金融商品である「ITA International Holdings(以下、ITA社)」の名前を利用し、日本国内で大規模な違法勧誘を行っていたBANK社の手口と、そのスキームのどこに違法性があるのかを解説します。
ITAの商品自体は違法ではない
まず、INVEEKとして皆様に明確にお伝えしたいのは、「ITA社(Investors Trust)が提供する金融商品そのものは違法ではない」ということです。
ITAは、米国籍の金融持株会社を最上位とし、世界中の投資家に向けてオフショア投資商品(S&P500インデックスやエボリューションなど)を提供している実在する金融グループです。これらの商品自体は、国際的なルールに則って組成された正当な集団投資スキームです。
では、何が問題なのか?
問題の核心は、「日本法人(BANK社ら)が、日本居住者に対して勧誘や契約の媒介を行ったこと」にあります。
どれほど商品が優れて合法であっても、日本国内で金融商品の募集や投資一任契約の媒介を行うには、日本の金融庁による「金融商品取引業の登録」が厳格に義務付けられています。BANK社らはこの登録を一切受けずに、大規模な営業活動を行っていました。
BANK社が構築した「違法勧誘スキーム」の実態
証券取引等監視委員会の調査により、BANK社が主導していた巧妙かつ組織的な無登録営業の実態が明らかになりました。被害規模は令和7年(2025年)12月までに、延べ5,824名、合計約66億円にのぼります。
① 120社におよぶ「下位代理店」を利用したピラミッド構造
BANK社は、ITAグループの日本国内総代理店的立ち位置にある「GOO PROPERTY SINGAPORE PTE.LTD.(以下、GOO社)」と業務委託を結びました。その上で、自らが直接勧誘を行うだけでなく、プロスペリティ社を含む約120社もの下位代理店を組織・管理し、紹介料(コミッション)を目当てとした巨大な販売網を構築していました。
② 誇大で誤解を招く「元本確保」のセールストーク
彼らは出資を促す際、商品の優位性を過度に強調し説明を行っていました。
投資に「絶対」や「確実な元本確保」はありません。彼らは利回りが確保されるかのように謳って勧誘していましたが、これらは運用成果を保証するものではなく、顧客に誤解を与える極めて悪質なセールストークです。
③ 投資一任契約の「無登録媒介」
さらにBANK社らは、顧客の資産運用の権限をGOO社に一任する「アドバイザリーサービス合意書」の作成を顧客に指示し、契約締結をサポートしていました。
これは金融商品取引法で定める「投資助言・代理業」に該当し、無登録で行うことは明確な違法行為(金商法第29条違反)です。
3. 無登録業者から身を守るために
日本国内で、無登録の業者を通じて海外投資を行うことには以下のリスクが伴います。
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トラブル時の法的保護がない: 業者が業務停止や倒産に陥った際、出資金の返還や契約の引き継ぎが極めて困難になります。(※今回の申し立ては業務の禁止・停止を求めるものであり、返金を命じるものではありません)
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個人情報の流出リスク: コンプライアンス意識の低い無登録業者にパスポート情報やマイナンバーを渡すことは大変危険です。
勧誘を受けた際は、必ず金融庁の
投資に関するご相談はINVEEKへ
現在、BANK社やその代理店からITA商品の勧誘を受けている方、あるいは既に契約してしまい今後の対応に不安を感じている方は、お一人で悩まずにINVEEKまでご相談ください。
私たちは、投資家の皆様が正しい情報を得て、大切な資産を守るためのサポートを継続してまいります。

