ヘッジファンドは海外のものしかないと考えている人もいるかもしれませんが、その理由として日本生まれのヘッジファンドについて聞いたことがないという人も多いと思います。
結論から申し上げますと日本生まれのヘッジファンドは存在します。
知名度は低いですが、投資パフォーマンスも海外のヘッジファンドに負けないほど実績を出しているヘッジファンドも存在します。
この記事では、日本のヘッジファンドの基本情報と日本のヘッジファンドの知名度が低い理由、日本のヘッジファンドに投資するメリットについて解説していきます。
日本生まれのヘッジファンドは存在する
ヘッジファンドの概念が誕生したのは1950年頃といわれており、1980年頃からニュースや新聞などで取り上げられることが多くなりました。
世界初のヘッジファンドは1949年11月にアルフレッド・W・ジョーンズによって設立された「1号ファンド」です。
1号ファンドは米国のヘッジファンドで、ヘッジファンドといえば米国のものであると想像する人もいるかと思います。
他にも様々なヘッジファンドがありますが、有名なものを考えても日本のヘッジファンドは存在しません。
しかし、日本のヘッジファンドは実在します。
知名度は低いですが、投資パフォーマンスも海外のヘッジファンドと比較しても劣らない優秀な銘柄も存在しています。
代表的な日本のヘッジファンド
一般的に知られていない日本のヘッジファンドも多いですが名前が知られている代表的なヘッジファンドを下記に挙げました。
- BMキャピタル
- トータスパートナーズ
- OCEAN BRIDGE
この3つの銘柄は公式サイトも存在する代表的な日本のヘッジファンドです。
設立した年はBMキャピタルが2013年、トータスパートナーズが2019年、OCEAN BRIDGEは2001年に設立されました。
トータスパートナーズのように歴史が非常に短いヘッジファンドもありますが、OCEAN BRIDGEのように20年近い歴史を持つヘッジファンドもあります。
つまり、日本のヘッジファンドの歴史は米国でヘッジファンドが話題になったことが1980年のことであると考えるなら歴史はけっして浅くはないということです。
次は、日本のヘッジファンドがなぜ知られていないのかその理由について解説します。
ヘッジファンドの基礎知識について詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてください。
ヘッジファンドとは?初めての方に3つのメリットをわかりやすく解説
日本のヘッジファンドはなぜ知られていないのか?
そもそもヘッジファンドは私募型ファンドなので、通常の投資信託のように公に募集することはありません。
日本のヘッジファンドも特定の富裕層の間では話題になっているものもありますが、紹介制のヘッジファンドも存在するのでインターネットだけではそのようなヘッジファンドの情報を入手することはできません。
紹介制のヘッジファンドであれば富裕層同士の集まりなどに参加しなければ情報を入手することは難しいでしょう。
また、米国をはじめとする世界よりも日本人がヘッジファンドを含める投資商品に対して無関心な富裕層が多いのも原因の1つです。
米国の富裕層であれば資産運用の手段として、株や不動産に加えてヘッジファンドをあげる人が多いです。
しかし、日本の富裕層はそもそも投資に無関心で貯金しかおこなっていない層と、資産運用をしていても株や不動産しか選択肢がないと考えており、最初からヘッジファンドが選択肢にない層もいます。
日本のヘッジファンドは投資パフォーマンスが悪いので投資する価値がないため知られていないのではなく、多くの日本の富裕層の選択肢にヘッジファンドがないことがヘッジファンドの知名度が低くなっている要因といえるでしょう。
そのため、海外のヘッジファンドに投資するのではななく、日本のヘッジファンドに投資をするメリットも多くあります。
ここからは日本のヘッジファンドに投資するメリットについて解説していきます。
日本のヘッジファンドに投資するメリット
日本のヘッジファンドに投資するメリットは2つあります。
- 直接投資がしやすい
- 日本語で契約できる
直接投資がしやすい
日本のヘッジファンドは海外のヘッジファンドよりも直接投資がしやすいです。
海外のヘッジファンドに投資する場合は投資助言会社を利用するのが一般的な方法になりますが、日本のヘッジファンドであれば直接投資ができます。
投資助言会社を利用すると仲介手数料がかかるので、直接投資ができる日本のヘッジファンドのほうが手数料が節約できる分、投資パフォーマンスが高まる可能性があります。
ヘッジファンドの手数料はできる限り節約した方が最終的な利回りが高まるので、仲介手数料がかからない直接投資の方が高い利回りにつながります。
日本語で契約できる
海外のヘッジファンドに直接投資するには英語でのやり取りが求められます。
ただやり取りをするだけであれば問題ありませんが、米国のヘッジファンドの商品性を理解するには高い英語への理解が必要です。
日常会話ができる程度の英語力ではファンドマネージャーからの説明でヘッジファンドの商品性を理解することが難しい可能性が高いので、「普段から英語を使用して話している」「英語で書かれた厚い書物の内容が翻訳ソフトを使わなくても完璧に分かる」レベルの英語力を持って初めて安心して契約できるといえるでしょう。
海外のヘッジファンドに日本人が投資をするためには、まとまった資産と高い英語力の2つが求められるので敷居が非常に高いです。
一方、日本のヘッジファンドに投資する場合は英語が求められないので、日本語でヘッジファンドの説明を受けられますし日本語で契約ができます。
ヘッジファンドの投資を検討していて英語に自信がない場合は、海外のヘッジファンドに直接投資をするのは難しいので直接投資をするのであれば日本のヘッジファンドを検討しましょう。
日本でヘッジファンドに投資する方法
最後に日本からヘッジファンドに投資をする方法について解説します。
公に知られていない紹介制のヘッジファンドもありますが、今回は紹介を受ける以外の3つの方法について解説していきます。
- 運用会社で直接契約する
- 投資助言会社に仲介してもらう
- 証券会社でファンド・オブ・ヘッジファンズを購入する
運用会社で直接契約する
運用会社に直接問い合わせをして、自分で契約する方法でヘッジファンドに投資することができます。
この方法であれば純粋なヘッジファンドに投資をすることが可能で仲介手数料が一切かかりません。
先ほども申し上げた通り、海外のヘッジファンドに投資をする場合は契約まですべて英語でやり取りをする必要があります。
直接投資がしやすいのは日本のヘッジファンドなので、直接投資をするなら日本のヘッジファンドを検討してみましょう。
投資助言会社に仲介してもらう
投資助言会社を利用すれば日本でも海外のヘッジファンドを購入することが可能です。
日本語でヘッジファンドの商品性の説明や、あなたに合ったヘッジファンドを紹介してくれるので、英語できなくても海外のヘッジファンドに投資をしたいのであれば投資助言会社を利用したほうがよいでしょう。
ただし、投資助言会社を利用すると高い仲介手数料がかかるので、ヘッジファンドの最終的な利回りにも影響してきます。
デメリットはありますが純粋なヘッジファンドに投資ができる貴重な手段なので、ヘッジファンドに投資をするのであれば投資助言会社の利用も考えておいた方がよいでしょう。
証券会社でファンド・オブ・ヘッジファンズを購入する
基本的に証券会社で純粋なヘッジファンドを購入することはできません。
しかし、証券会社ではヘッジファンドを投資対象にした投資信託を販売しているので、間接的にヘッジファンドに投資することが可能です。
最低投資金額も通常のヘッジファンドであれば数百万円程度ですが、ファンド・オブ・ヘッジファンズであれば100万円程度で投資できる銘柄もあります。
純粋なヘッジファンドに投資をする方法ではありませんが、このような方法があることも覚えておきましょう。
ヘッジファンドに投資をする方法について詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてください。
ヘッジファンドに投資する3つの方法とは?投資信託との違いも解説
まとめ
日本のヘッジファンドと日本でヘッジファンドに投資する方法について解説しましたがいかがだったでしょうか?
ヘッジファンドは海外の金融商品だと考えていた人もいたかもしれませんが、日本にもヘッジファンドは存在するのでどのヘッジファンドに投資をするか検討している人は日本のヘッジファンドも選択肢に入れてみましょう。
日本から投資をするのであれば日本のヘッジファンドはメリットの大きい金融商品なので、海外のヘッジファンドだけではなく日本のヘッジファンドにも目を向けないのはもったいありません。
また、余裕資産が1,000万円近くあり、他の資産運用も検討したいと考えている人はこちらの記事をチェックしてください。