老後の資産運用は今がチャンス?始める際の5つのポイント

老後の資金を少しでも増やしたいなら資産運用を考えてみませんか

金融広報中央委員会が2015年に行った世論調査によれば、老後の生活が不安と答えた世帯は86.5%にのぼりました。
しかし、貯蓄で資産を増やそうにもバブル崩壊後、超低金利下において銀行に預けていてもわずかな利息しか付きません。
預金金利は銀行全体で平均0.01%なので100万円を1年預けていても100円だけ。しかも今後もこの超低金利はまだ暫く続くと見られています。資産を増やすチャンスを逃し、漠然とした不安を抱えたまま、何も出来ずに老後に突入してしまうのは怖いものです。

思い立ったその時が資産運用を始めるチャンスです。資産運用にはリスクが伴うので二の足を踏んでしまう方もいるでしょう。
しかし、資産運用は最適な方法で行えば、短期的に下落局面があっても一喜一憂することなく、比較的安定的に資産を増やすことができます。

目次

なぜ今、老後の備えに資産運用が必要か

老後に必要な資金とは

老後資金には年金の他に2000万円必要。」この公表に不安を感じて、慌てて資産運用を考えられた方もいるのではないでしょうか。2019年6月に金融庁の金融審議会が公表した報告書の内容ですが、衝撃的な内容が話題となりました。

また、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大によって自粛ムードが長期化すれば、将来もらえる年金額も更に減少することになりかねません。なぜなら、年金は現役世代の納める保険料と税金によって成り立っているからです。消費が落ち込めば徴収する税金も減ってしまいます。

資産運用は怖くてできない?

老後に備え、資産運用をしようにも、コロナによる金融市場の下落で始めるのが怖いという方もいらっしゃるでしょう。
極端な話をすると、資産運用を控える人が多くなれば、株は上がらず、企業の信用度が下がり、金融機関から資金を集められなくなるので業務は縮小し、消費が減る一因となります。消費が減れば経済活動は落ち込み、税収も減少します。

ひいては、私達の国民福祉にも影響を及ぼしかねないのです。実は、資産運用は自分と国を守るためになくてはならないものなのです。

老後資産を増やすなら、実は資産運用は今がチャンス

金融商品が割安の今がチャンス

業績や保有資産から、その価値が市場価格より高いと判断できる金融商品が割安であると判断できます。通常より少ない金額で多くの口数を購入できるので、コロナで短期的に市場が下落している今は資産運用を始めるのに好都合と言えます。

持っている資産が値下がりしてしまった!どうしよう!

持っている資産が値下がりしてしまうと焦るものです。

例えば、最近ではコロナウイルスによって株価にも大きく変動がありました。しかし、金融市場は短期的な下落はいつでもおこりうるもの。コロナの収束は時間がかかるかもしれませんが、ワクチンや自然感染における集団免疫によって封じ込めに成功すれば徐々に金融市場も回復していくことでしょう。

自分の投資対象が値下がりしてしまったら

  • 短期の値下がりで一喜一憂しない
  • 値下がり幅が大きくなるような無茶な投資は避ける
  • 市場の回復を辛抱強く待つことも大事

短期的な下落の局面でやってしまいがちなのが値下がり幅が大きくなるのを恐れて慌てて資産を処分してしまうことです。価格が下がっている状態で資産を処分すれば損失が出てしまいます。

初心者の方が短期で売買して利益を出すのは非常に難しいです。逆に投資対象が値上がりした時、少しでも評価益が出ていると失うのが怖くなり、同じように慌てて売却しすぐ利益を確定したくなる感情が湧きがちです。

その後もっと長く持っていれば大きな利益がでていたにも関わらず悔しい思いをすることもあるでしょう。

株式投資初心者の方が陥りがちなのが感情に左右されて突発的な売買を繰り返してしまうことです。

株式トレードで勝利できる個人投資家は全体の約1割と言われており、大変厳しい世界なのです。

個人投資家は資金面や情報量、分析力等、あらゆる面において不利と言わざるを得ません。どんなプロでも人間なので、絶対に感情に左右されないこと等無理なことです。値下がり幅が大きくなるほどの多額の資産を短期で一度に買うのは非常にリスクを伴うので避けましょう。

市場が回復するのを辛抱強く待ちながら、割安で成長の期待が持てる資産へ粘り強く投資していきましょう。

 

過去の事例から考える

過去、日本の経済を大きく左右した出来事として、1980年代の「不動産バブル崩壊」、1990年代の「ITバブル崩壊」、2008年には「リーマン・ショック」等がありました。もちろん金融市場も大幅に下落しましたが、その後回復しています。辛抱強く持ち続けていた人の殆どは利益を得ています。過去の事例からも資産の長期保有の重要性を垣間見ることができます。

 

老後の資産運用のポイント

大事な老後資産の運用、リスクは低く抑えたいもの

前述にもありますが、投資初心者が短期的に儲けを狙って資産運用をするのは高いリスクをはらみます。更に要注意なのが一極集中して大事な資産を減らしてしまうことです

安定した資産運用をするために必要なこと

  • こつこつ少額で資産を育てる
  • 原則、長期保有
  • 分散投資

安全な運用とは?

リスクを1mmも取りたくないとなると思ったようなリターンは得られません。逆にリスクを大きくとって大きなリターンを得ようとするのはギャンブルと同じく危険な賭けになります。ビギナーズラックでたまたま短期で利益を得ても、その後も持続させるのは非常に厳しく、かなりの勉強が必要です。

大事な資産を減らしてしまうのではなく、いかにリスクを下げてリターンを得られるかを考えましょう。リスクを下げてリターンを得るには少額では厳しいです。まとまったお金がない人は資産運用ができないのではないか?というとちがいます。

毎月こつこつ少額で積み立てることでまとまった資産を育て、リターンを得られるのが少額分散投資です。

少額分散投資で自己資産を育てる

一つの資産、一つの銘柄に資産を集中して投資するのは大変リスクがあります。バランスよく色々な資産に分散して所有するのがリスクを低くするのに効果的です。1つの投資対象が値下がりしてしまっても他の資産が値上がりしていれば損失をカバーして、全体での損失を少なく抑えられます。

長期の投資でさらに効果が期待できる!

バークシャー・ハサウェイの会長兼CEOであるウォーレン・バフェット氏をご存知でしょうか。彼は長期投資で大成功した人物ですが投資理念として「最低10年、投資し続ける株式を保有する」ことを基本としています。

長期の投資で時間も分散させることで、更にリスクの低下を図ることができます。

以下のように例えば、毎月に投資信託を100,000円分買うとします。
定期的に同じ金額を投資すると基準価格が高い時は少なく、値段が低い時に多くの口数を買うことができ、購入取得単価を下げることができるようになります。この手法をドルコスト平均法と言います。

定期的なメンテナンス

資産が育ってくると、投資状況・時間経過によって資産構成にも変化がでてきます。定期的なメンテナンスも必要。

いつのまにか、リスクの高い資産構成になっていないか?見直しを計ることも重要です。

下の図は通常の資産配分から株式の価格が上昇した場合の資産調整を行った例です。
株の価格が上がったので、資産配分も変わっています。このままだと次に高い価格で株を購入することになるので株を売却し、株の売却分で債券を購入することで通常の配分に戻しました。

 

投資の勉強で世界が広がる

分散投資で長期保有しているからといって必ず上手くいく保証はありません。
所有資産のリスクについての知識を深め、自分なりのリスク回避策を考えましょう。
投資を始めると経済のことが気になるようになり、世の中の動向に敏感になります。

ただ、ニュースの影響に左右されすぎないよう注意も必要です。ニュースの影響を受けて慌てて売買をするようなことをせず、市場の混乱が落ち着くのを待つなど、冷静な判断ができるように情報の取捨選択を心がけましょう。

投資先の決め方に行き詰ったら

初心者の方でAI (ロボアドバイザー)を使って投資を決める方もいます。ロボアドとは自動で最適な資産配分の投資を行うサービスになります。ロボアドの利点は専門家に運用を依頼するよりも「低コスト」なことです。

しかし、ロボアドAIは過去の経験則に基づいて助言をします。経験値にない事象が出た時に自らの判断を下せるようにロボアドは参考程度にとどめましょう。

それよりはFPや専門家の意見を取り入れ、自分で情報を取捨選択できるようにするのがいいでしょう。ロボアドを使うか迷っている方はシュミレーション等を試してみましょう。

まとめ

老後が不安だけど生活費もかかるしお金に余裕がない、それに資産運用は難しそうで手が出せないという方でも少額で1万円から始められます。毎日缶ジュースを買うのを止める、無駄な飲み会には行かない等ちょっと無駄を省いたお金で未来に備えることができるのです。長期でコツコツと経済の勉強を楽しみながら資産を育てていきましょう。

とはいえ、自分の知識だけで資産運用をするとわからないことや、何度も同じ過ちをして躓いてしまうこともあります。そこで、諦めてしまうのは勿体ないです。資産運用セミナーへ行くと質疑応答もでき、同じ目的を持った人が集まるので資産運用のモチベーションアップにも繋がります。

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