TSIグローバル株式会社(以下TSIグローバル)はカナダの不動産小口投資会社 Trans Global Partners(以下TGP)のグループ会社です。不動産小口投資はかつて、「ランドバンキング」と言われていた手法です。日本ではあまり一般的ではありませんが、金融市場の動きに左右されず、株価や為替の変動の影響を受けにくい投資手法です。
TSIグローバルはTGPの不動産小口投資日本拠点として2004年に設立され、日本において不動産小口投資を広めたパイオニアです。この記事ではTSIグローバルの企業概要や商品情報の評判、口コミ、注意点などを紹介していきます!
不動産小口投資とは
不動産小口投資はアメリカをはじめとした北米を中心に広大な土地を購入し、開発計画を立案、その土地を開発することによりキャピタルゲインを得る投資手法です。未利用地・低利用地が点在してきた市街地について荒廃を抑制する対策として導入されました。
具体的な開発手法は、不動産小口投資会社が将来の開発需要が見込まれる土地を低価格で買収し、投資家に小口化して販売します。その後、不動産小口投資会社は都市開発のプランニングを行い、土地を開発可能な商業地や宅地へ変えるための手続きを進めます。
不動産小口投資の特徴としては、金融市場の動きに左右されず、株価や為替の変動の影響を受けにくいことが挙げられます。また、不動産小口投資会社はマーケット環境を見て開発会社に売却することができるため、投資家に有利な機会を与えやすいとも言われます。
なお、不動産小口投資に類似した取り組みは見られるものの、その業務は制度化されておらず、不動産小口投資の仕組みや要件が明確となっているわけではありません。
TSIグローバル株式会社 沿革
TSIグローバルはカナダの不動産小口投資大手 Trans Global Partners(TGP)の日本拠点グループ会社です。
2004年 | TSIグループ・オブ・カンパニー(後のTGP)の日本拠点として創業 |
2011年 | オフィスをプラース・カナダに移転 |
2016年 | TSIグローバル株式会社設立 |
カナダの不動産小口投資大手 TGPは安定的な経済成長、人口増加を続けるカナダの中心地トロントを中心に事業を展開し、数々の実績をあげてきましたが、いつから不動産小口投資事業を開始したのか明確な年は公表されていません。
日本における事業は2010年頃が最も積極的で、当時はカナダ大使館や大手ホテルなどで積極的に投資セミナーが行わていたようです。当時の募集記事を見つけることができました。
カナダ・オンタリオ州トロント、投資とロングステイのすすめ
同時にカナダ視察ツアーも組まれ、日本拠点を通じてカナダ本国の不動産小口投資を契約した投資家が多いと思われます。
格付機関からの評価
本国TGP、TSIグローバルともに格付機関からの評価は公表されていません。
しかし、TGP本社があるカナダは財務の健全性は高く評価されており、スタンダード&プアーズ、ムーディーズ、フィッチの3大格付けにおいてトップのトリプルAを獲得し続けた実績があります。さらに、カナダの銀行の健全さは、G20で2位、141か国中6位と評されています。
また、カナダは国策として移民政策を採用しており、毎年約20万人から30万人の人口が増加しています。人口増加は経済成長で重要な要素であることから、カナダの経済的安定を示すひとつの指標となります。
TSIグローバルの不動産小口投資
シンジケート型不動産小口投資
TSIグローバルの不動産小口投資はシンジケート型と呼ばれる手法です。
シンジケート型不動産小口投資では、まず開発の予想される未開発の土地を取得して小口化し、投資家に販売します。それらの土地が開発された時点で売却し、収益を投資家へ分配します。
候補地はトロント近郊が中心
TSIグローバルが管理している不動産小口投資候補地は、カナダのトロント近郊を中心に、ナイアガラ群、ナイアガラ地区、そしてアメリカのロンドンなどがあります。
既に完売している土地もありますので、販売状況は公式HPにてチェックするようにしましょう。
TSIグローバルの評判や口コミは?
TSIグローバルのネット上の評判を調査してみました!実際にTSIグローバルで不動産小口投資をしている人の口コミもありましたので紹介いたします。
TSIランドバンキングCP(クリアビュー)が、償還決議で78.34%賛成多数(51%以上で償還)で償還が決定した。2011年3月頃に契約したので、5年半かかったことになる。
https://amet.livedoor.biz/archives/55532315.html
だいたい5年から7年での償還が多いランドバンキングなのだがなんと3年で償還した。
https://amet.livedoor.biz/archives/55474708.html
2010年頃販売された、カナダのTSI社が提供するシンジケート型ランドバンキング案件。総じて「ステイナー物件」と呼ばれるものが、いよいよ売却出口を迎えそうな感じです。
https://ameblo.jp/saruahi/entry-12141884775.html
口コミまとめ
ネット上では償還が決定した歓喜の口コミや、償還を期待する口コミが目立ちます。なかには、3年や5年と言った短いスパンで償還が決定した案件もあるようです。
物件買主の破綻により償還遅延が発生
TGP社が開発した4つの物件(BP、BPⅡ、FEH、CGE)の購入会社である、CBJ Developments 社(以下CBJ)に破綻の可能性があり、各物件の第一回目の償還に遅延が発生しました。
本件の詳細については、こちらの記事にまとめております。
まとめ
TSIグローバルは日本人投資家を対象に主に2010年頃、不動産小口投資投資を広めたパイオニアです。
近年は積極的に投資セミナーなどを開催している様子は見られませんが、当時の活動を見る限り、同社の不動産小口投資を契約した日本人投資家は少なくなさそうです。
不動産小口投資は出口を信じて待ち続ける必要があります。なかには短いスパンで償還が決定した土地もあるようですが、時間がかかる可能性があることを留意しておきましょう。
不動産小口投資についてのご相談はINVEEKまでお気軽にお寄せください。