投資初心者にとって、投資はなかなか始めるまでのハードルが高いかと思います。
銀行に預金していても増えないのはわかっているから、投資をしてみたいとは思うけど、知識がないから何に投資して良いかわからない、失敗したらどうしよう、、、。
そういった方が多いとは思います。
今回は、初心者が投資を行う上で大事なことや、まずどんな投資から始めたらよいか、といったことについて触れていきたいと思います。
投資初心者でも稼げるのか?
まず、みなさんが一番気になるのは、そもそも投資の初心者がいきなり稼げるのか?うまくいくのか?こういったところが気になるかとは思います。
結論から申し上げると、いきなり投資初心者が投資を初めて確実に大金を稼ぐ方法、というのはありません。
もちろん、上記に「確実に」と書いてあるように、たまたま投資した株が大幅な値上がりをして、初心者でも儲けた!というのは全然あり得ます。
ギャンブルな投資をしたい方は、株や仮想通貨などに多額の投資を行い、やってみるのも良いでしょう。
しかし、この記事を見ている方は、大半がそうではないかと思います。
下記について、当てはまる方はぜひ、読み進めていただければと思います。
①銀行預金よりも良い資産運用方法を検討している
②なるべくリスクを抑えた上で、ギャンブルではなくしっかりした投資をしたい
③投資初心者が投資を始める上で、まずどんな投資を行っていけばよいか知りたい
これらに関連する方は、投資初心者であっても、しっかりと投資について理解をしながら行っていけば、着実に資産を増やしていくことが可能だと思います。
それでは、内容に触れていきます。
投資初心者が投資を行う上で大事なこと
まず、投資初心者が投資を行ううえで、大事なポイントについてご説明します。
下記について理解する事がとても重要なので、ここはしっかりと理解して下さい。
①投資のリスクとリターンについてしっかりと理解する
初めに、投資のリスクとリターンについて、しっかりと理解して下さい。
まず、投資におけるリスクについてですが、リスクと聞くと、一般的には「危険」と連想する人が多いと思います。
実際に辞書などで調べてみても、「危険。危険度。予想通りにいかない可能性」
などと書かれています。
一方で、投資におけるリスクとは「結果が不確実であること」、つまりは投資商品における「価格の変動幅(収益のばらつき)」を意味します。
投資商品とは、具体的に言えば、実際にお金の投資対象となる、株式、債券、投資信託などを指します。
例えば、100万円分株式に投資を行ったとします。
上記の大手企業の株式Aは、この10年間で株価が比較的安定しており、株価が悪い時で80万円、良いときで125万円の幅で値段が上下しています。
一方、ベンチャー企業の株式Bは、株価の変動が激しく、株価が悪い時は20万円にまで落ち込み、良い時は200万円まで値上がりします。
大手企業の株式Aを買えば、株価が下落したとしても、-20万円の損失で済みますが、株価が上昇しても+25万円にしかなりません。
一方、ベンチャー企業の株式Bは、株価が20万円まで下落してしまった場合、損失が-80万円となってしまいますが、株価上昇時には+100万円となります。
この価格の変動幅が、投資におけるリスクです。
この変動幅が小さい投資商品は大きな損失を受けることはありませんが、大きなリターンを得ることもありません。
一般的には、株式などの投資商品は価格の変動幅が大きく、債券などは価格の変動幅が小さくなっています。
②資産分散・時間分散・長期投資を活用する
2つ目は、資産分散・時間分散・長期投資の活用です。
それぞれについて、説明していきます。
資産分散
資産分散とは、投資を行う際に一つの投資商品だけに投資を行うのではなく、複数の投資商品に投資を行うことで保有資産を分散させることです。
例えば、ある株式にのみ全ての資産の投資を行ってしまうと、仮にその株式の株価が暴落してしまった際、大きな損失を受けることになります。
しかし、その株式だけではなく、別の株式や投資信託など色々な投資商品に投資を行っていれば、たとえどれか1つの投資商品において価格が大幅に下がってしまったとしても、資産全体の損失は少なくなります。
これが資産分散の考え方で、投資におけるリスクヘッジにおいては、とても重要な考え方になります。
投資の世界には、「卵を一つのかごに盛るな」という格言があります。
卵を一つのかごに盛ってしまうと、そのかごを落とした時に全てのたまごが割れてしまいますが、別々のかごに盛っておけば、落としたかご以外の卵は割れずに済みます。
これは、投資において分散投資の重要性を説いた言葉であり、分散投資を行うことがいかに重要であるかを表しています。
時間分散
時間分散とは、株式や債券といった投資商品を、同じタイミングでまとめて購入するのではなく、様々なタイミングで分散して購入することを指します。
景気というのは波があり、絶えず変動しています。
それに伴い、株価や債券価格、金利も変動し、その時によって購入価格が変動しているので高値で購入してしまうリスクがあります。
そのため、購入タイミングを分散し、リスクの回避を行うことができます。
長期投資
投資において、長い期間で投資を行う(長期投資)がとても重要です。
理由としては、まず長期で投資を行うことにより、売買タイミングが増えることがあげられます。
投資期間が短いと、売買タイミングが限られてしまうため、高い値段で購入してしまったり、高く売ることができなかったりします。
そして、2つ目の理由としては、複利効果が活用できることです。
投資には、単利と複利があります。
単利とは、投資元本に対してのみ付く利息のことをいいます。
例えば、100万円を年利10%で20年かけて単利で運用した場合、20年後には300万円になります。
この時、毎年の利息は10万円で、毎年一定となります。
一方、複利とは、投資元本だけではなく、元本から得た利息に対しても付く利息のことをいいます。
例えば、100万円を年利10%で20年かけて複利で運用した場合、20年後には約672万円になります。
この時、毎年の利息は年々増加していきます。
同じ投資額でも、上記のケースでは、単利運用の場合は20年後に300万円、複利運用の場合は約672万円となり、倍以上の金額になっていることがわかります。
これが長期投資による複利効果です。
③投資目的を明確にする
最後に、投資の目的を明確にしましょう。
ここまで、リスクとリターンはある程度比例するということ、長期投資の重要性などを説明しました。
最適な投資というのは、人によって異なります。
なぜなら、人によって投資目的が違うからです。
基本的に、何に投資すべきか?というのは、その人の投資目的の逆算となります。
いつまでにいくらにしたいのか、という投資目的があった上で、どのくらい投資期間がとれるのか、どのくらいの利回りの投資対象を選ぶべきなのか、どのくらいリスクを取る必要があるのか、というのが決まります。
ここを明確に定めたうえで、投資先を考えましょう。
投資の種類について
ここで、代表的な投資先についてご紹介します。
細かく理解する必要は、まだありません。
まずは、どんな投資先があるのか、ざっと把握してみて下さい。
投資対象 | リターン | リスク | 特徴 |
株式投資 | ★★★★★ | ★★★★★ | 株価の変動が大きいため、リスクは大きいがリターンも大きい。 ただし、投資額以上の損はしない。 |
個人向け国債 | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | リスクがほぼなく、安全に資産を増やすことができる。 銀行預金より利率が高いもので運用したい人向け。 |
個人向け社債 | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | リスクが少なく、満期まで保有すれば決まった利息が受け取れます。 個人向け国債よりは、もう少しリターンを得たい人向け。 |
投資信託 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | 国内・国外問わず様々な金融商品の中から選択可能。運用もプロに任せることができる。ただし、手数料がかかる。 |
ETF (上場投資信託) |
★★★☆☆ | ★★★☆☆ | 投資信託そのものが上場されたもの。いつでも取引可能で、手数料も比較的低め。 |
不動産投資 | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | 安定した家賃収入があり、将来の不労所得や年金対策になる。また、生命保険代わりや節税効果などメリットは多い。ただし、換金性は低い。 |
REIT (不動産投資信託) |
★★★☆☆ | ★★★☆☆ | 少額から行える不動産投資。リスクも低めで、高い利回りの投資商品であるため、個人投資家から人気。 |
iDeCo (個人型確定拠出年金) |
★★☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | 毎月一定額の拠出を行い、60歳以降に年金や一時金として受け取る制度、様々な税制優遇がある。 |
FX (外国為替証拠金取引) |
★★★★★ | ★★★★★ | ドルやユーロなどの外国通貨(為替)を交換・売買し、その差益を目的とした金融商品。うまくいけばリターンは大きいが、リスクも大きい。投資初心者は手をだすべきではない。 |
仮想通貨 | ★★★★★ | ★★★★★ | 仮想通貨は新しい投資先なので、法律や税制なども確立されておらず、不透明な部分が多い。ただし、少額からでもできるので、流行りに乗って、やってみるのはあり。 |
投資初心者はまず何に投資をすれば良いか
投資初心者が初めに投資を行うとしたら、何にどう投資をすれば良いでしょうか?
まず初めに、NISAやつみたてNISA制度を活用しましょう。
これらの言葉は耳にしたことがある方も多いと思います。
また、投資対象としては、初めはインデックス型の投資信託などから始めてみるのが良いでしょう。
NISAや積立(つみたて)NISAとは?
NISAとは、投資などにより得た利益に対してかかる約20%の税金を
年間で最大120万円、投資期間最大5年まで非課税にできる、少額非課税投資制度です。
一方、つみたてNISAとは、NISA制度のつみたて(積立)投資版で、非課税投資枠が年間40万円、非課税となる投資期間が最長20年となっており従来のNISAよりも、毎月少額の長期投資をする方に向いている制度です。
種類 | つみたてNISA | 従来のNISA |
開始時期 | 2018年1月から | 2014年1月から |
終了時期 | 2037年まで | 2023年まで |
非課税となる期間 | 20年間 | 5年間 |
非課税となる年間上限投資額 | 40万円まで | 120万円まで |
投資総額 | 最大800万円まで | 最大600万円まで |
投資できる商品 | 投資信託、ETF等 | 株・投資信託・ETF・REIT |
資産の途中引き出し | 可能 | 可能 |
どちらも、投資収益にかかる税金を非課税にできるため、まず投資初心者の方はこちらの制度を利用するとよいでしょう。
詳しくは、下記の記事でも紹介しております。
従来NISAと比較した、つみたてNISA(積立NISA)とは?いつから始まるのか?
インデックス型投資信託
投資信託には、インデックスファンドとアクティブファンドの2つが存在します。
まず、投資信託とは投資のプロが様々な投資家から集めた資金をもとに、様々な株式や債券といった金融商品に投資を行い、それによって得た利益を投資家に還元する投資商品です。
メリットとしては、投資家にかわって投資のプロが株式などの具体的な銘柄を選定し投資をしてくれるので、知識がなくても投資を行えること、そしてもう一つは多数の投資家から集めた多額の資金をもとに運用できるので、運用利益を大きくできることなどがあげられます。
このように、投資初心者でも投資を行いやすい投資信託には、運用スタイルによって、インデックスファンドとアクティブファンドの2種類が存在します。
インデックスファンド
インデックスファンドとは、日経平均株価やTOPIXなどの指数と同じ値動きをするように作られたファンドのことをいいます。
メリットとしては、市場の値動きを同じ値動きになるため、好調な指数と連動したインデックスファンドを購入すれば、比較的リスクと取らずに投資を行うことができます。
また、指数と連動するように作られるため、銘柄選定や運用などが簡易なため、手数料なども少なくて済みます。
ここらへんは、少し難しい内容かと思いますので、軽く理解しておけば大丈夫です。
投資初心者の方には、まずこのインデックス型投資信託から始めることをおすすめします。
アクティブファンド
一方、アクティブファンドとは、上記の日経平均株価やTOPIXなどの指数を上回るパフォーマンスを目指すように作られたファンドのことをいいます。
しかし、投資利益は運用者の力量に左右されるため、上記の指数を下回る可能性もあります。
また、運用の手数料などもインデックスファンドに比べて高くなります。
投資初心者のよくある失敗&成功するために
①有名株で高額な個別株にいきなり投資をしない
投資初心者は、まず最初に有名な会社の株式に投資をすることから始めてしまう。
しかし、これらの株式は高額でありリスクも大きいので、まず初めは少額から投資できるものを選びましょう。
②大金で一度に購入しない
これも投資初心者によくあることだが、投資をしよう!と思ったタイミングで、一度に一気に投資をしてしまうと高値掴みをしてしまう可能性があります。
購入タイミングをずらし時間分散をすることは、購入単価を調整する上でも重要です。
③まずは少額で一歩踏み出す
最後に、まずは少額で投資を実際に始めてみましょう。
興味はあるけれど、始めないでそのままになっている人がほとんどではないでしょうか?
実際にやってみたほうが理解も早いですし、興味を持って色々と調べるようになるので、始めてみることが一番大事です。
このページを閉じたら、まずは即始めてみましょう。
初心者向けの投資方法については以下の記事で詳しく解説をしています。
貯金を増やす運用方法!!おすすめの投資先とそのリスク
まとめ
今回は、投資初心者の方の投資のポイントや考え方などを中心にご紹介しました。
まずは、実際に始めてみましょう。
ここでやらない人が9割です。
このページを閉じたら、すぐ口座を開設するなり、投資への第一歩を踏み出しましょう。