Walton Global Holdings Ltd. (以下ウォルトン)は不動産の小口投資に特化したアセットマネジメント会社です。不動産小口投資は日本ではあまり一般的ではありませんが、金融市場の動きに左右されず、株価や為替の変動の影響を受けにくい投資手法です。
ウォルトンは北米で事業を開始し、業界のパイオニアとして数々の実績をあげてきた世界的企業です。この記事ではウォルトンの企業概要や商品情報の評判、口コミ、注意点などを紹介していきます。
不動産小口投資
不動産小口投資とは
不動産小口投資はアメリカをはじめとした北米を中心に広大な土地を購入し、開発計画を立案、その土地を開発することによりキャピタルゲインを得る投資手法です。未利用地・低利用地が点在してきた市街地について荒廃を抑制する対策として導入されました。
具体的な投資手法
具体的な開発手法は、不動産会社が将来の開発需要が見込まれる土地を低価格で買収し、投資家に小口化して販売します。その後、不動産会社は都市開発のプランニングを行い、土地を開発可能な商業地や宅地へ変えるための手続きを進めます。
不動産小口投資の特徴
不動産小口投資の特徴としては、金融市場の動きに左右されず、株価や為替の変動の影響を受けにくいことが挙げられます。また、不動産会社はマーケット環境を見て開発会社に売却することができるため、投資家に有利な機会を与えやすいとも言われます。
なお、不動産小口投資に類似した取り組みは見られるものの、その業務は制度化されておらず、不動産小口投資の仕組みや要件が明確となっているわけではありません。
ウォルトン社 沿革
1979年 | カルガリー、アルバータ州にてQuance Enterprisesの名前で設立 |
1986年 | 初の事前開発土地プロジェクト。アルバータ州の14エーカーの土地を個別投資家に共同出資 |
1992年 | アジア事業の設立。最初のアジアオフィスを香港に開設 |
1996年 | シンガポールに拡大 |
1998年 | 初の事前開発土地の売却。カルガリーのPanorama Estates売却にて投資収益をあげる |
2003年 | 初の開発プロジェクト。カナダのカルガリー南東部にある1,494エーカーの工業用開発地、Shepard Land Industrialを開始 |
2007年 | 米国事業の設立。主要な米国市場で成長の可能性のある土地資産を取得し、共同出資することに焦点を当てる |
2007年から2013年にかけて、カナダ最大の保険会社と4.5億カナダドル規模の合弁事業設立 | |
2012年 | 投資家に10億ドルを配当 |
ウォルトン社は北米で創業し40年以上の歴史の中で、業界のパイオニアとして不動産小口投資事業を成功させてきました。特に成長著しい都市圏に位置する未開発地のアセットマネジメントに特化しています。
アジアマーケットへの進出意向、事業をさらに拡大し現在は9の国と地域にオフィスがある世界的大企業です。
ウォルトンは信頼できる会社なのか?
ウォルトン社は格付機関からの評価を公表していないため、その信頼性を数値で測ることは難しいですが、下記のような実績があります。
- 北米の30の主要都市に不動産資産を所有しており、それらは住宅、商業、産業など複数の用途を備えた164以上のコミュニティとして機能している
- 現在は34億ドル相当の不動産資産を管理しており、82カ国以上の投資家の財産形成に寄与している
- カナダとアメリカ合衆国南部の急成長する地域において93,000エーカー以上の土地を所有または管理している
- これまでに 23 億米ドルを超える資産を売却しており、土地資産の買い手を特定する上で広範な知識と経験を持っている
不動産小口投資界における言わずと知れたパイオニアであり、実績を積んできた信頼のおける企業と言えます。
なお、ウォルトン同様、不動産小口投資の大手としては、カナダに拠点を置くTSIグローバルも有名です。

ウォルトンの不動産小口投資
ユニット型
ウォルトンの不動産小口投資はユニット型と呼ばれる手法です。
ユニット型では、投資対象の不動産を複数のユニットに分割し、投資家は一つのユニットから少額で投資できます。出口戦略として、主に「一括売却」と「段階的売却」の2つの手法があります。
一括売却は、物件全体の売却益を全ユニット保有者で分配する方法です。売却時期を特定しやすく、売却手続きも一度で済みますが、売却益は市況に大きく左右されます。
一方、段階的売却は、複数のユニットを段階的に売却し、売却益をその都度分配する方法です。売却時期を分散できるため、市況リスクを軽減できますが、売却手続きが複数回発生し、管理コストが増加する可能性があります。
ウォルトンのユニット型小口投資では、購入から3年目くらいから徐々に償還され、8年目くらいですべて償還される、といった段階的売却が多いようです。
融資型
近年の不動産小口投資において、主流となっている手法です。投資家が少額から不動産事業者へ融資を行い、その利息を受け取る仕組みで、実質年利は10%で固定されています。
投資家にとって魅力的な高利回りであり、安定した収益が見込めますが、融資であるため元本が保証されているわけではなく、元本割れのリスクも存在する点は注意が必要です。


ウォルトンの商品情報については、INVEEKプロバイダーページからもご確認いただけます。
アメリカの土地に注力
ウォルトン社が管理している不動産小口投資の候補地はアメリカ、カナダにありますが、主にアメリカにおける成長著しい地域に狙いを定めており、人口増加、雇用増加、将来の住宅需要など、土地の需要を促進することに注力しています。
管理する土地については四半期ごとに地域市場レポートが発行されます。レポートには人口と経済動向、その地域のトップ住宅建設業者、平均住宅価格、住宅許可、賃貸情報などに関するデータが含まれておりHPで閲覧することが可能です。
まとめ
ウォルトン社は不動産小口投資のパイオニアであり、これまで投資家に対し多くの収益をもたらしてきた実績のある企業です。近年は主流である融資型商品をリリースしており、商品開発にも力を入れています。
また、INVEEKを経由してウォルトンの不動産小口投資をされている方は、毎年数プロジェクトが償還されております。興味がありましたら、ぜひお問い合わせくださいませ。