J-REIT(リート)の利回りは高いって聞くけど実際はどのくらい?なぜ他の投資商品より高いのか、その仕組みをご紹介します。
これを機にJ-REIT(リート)の運用を検討してみるのもいいかもしれません。
J-REIT(リート)の利回りについて
J-REIT(リート)の分配金利回りについて
J-REIT(リート)における分配金利回りは以下の計算式により算出しています。
「分配金利回り=年間の予想分配金÷投資額」
例えば、年間予想分配金20,000円のJ-REIT(リート)に1口500,000円で投資をした場合
20,000÷500,000=4.0%
となります。
J-REIT(リート)の利回りの推移について
J-REIT(リート)の利回りは、株式や債券といった他の投資商品と比べて利回りが比較的高い水準を保っています。
下記は、株式や国債といったその他の代表的な投資商品とJ-REITの利回りの推移について比較したものです。
J-REIT(平均分配金利回り):3.99%
株式(東証1部・加重平均):1.7%
国債(10年国債):0.07%
上記の通り、J-REITの利回りは比較的高い水準を保っていることがわかります。
では、なぜREIT(リート)の利回りはこのような高い水準を保っているのでしょうか?
J-REIT(リート)の利回りが高いのはなぜか?
J-REIT(リート)の投資法人は法人税免除の仕組みがある
なぜなら、J-REIT(リート)は投資法人という形態をとり、税金を免除されているからです。
J-REIT(リート)は当期利益の90%超を投資家に分配することで税金が免除される仕組みになっています。
一般的な株式会社においては、会社が税金を支払った後の配当金が分配されるのに対し、J-REIT(リート)ではこの法人税がかからず全額分配金に回すことができるため、利回りが高くなっているのです。
金融緩和政策により、不動産価格が上昇し支払い金利が低下している
「アベノミクス」による、金融緩和政策もJ-REIT(リート)の利回りに影響を与えています。
金融緩和政策により、余剰資金が不動産市場に流入することが不動産価格の上昇要因となるためです。
また、J-REIT(リート)は金融機関からの借り入れによって資金を調達しているため、金利の低下に伴い支払い利息も減少します。
J-REIT(リート)の利回りは長期で安定している
J-REIT(リート)における分配金は、不動産の賃料収入がメインになっています。
また、多数の不動産に分散投資を行いリスク分散もしているため、J-REIT(リート)の分配金は長期で安定したものになっています。
J-REIT(リート)の今後の見通しについて
J-REIT(リート)の利回りにおける今後の見通しについては、どうなっていくでしょうか?
影響するところは細かく言えばたくさんありますが、特に大きく影響していきそうなのが下記の3点です。
東京のオフィス動向について
J-REIT(リート)が所有する主な物件は「東京」のオフィス関連の不動産が多数を占めているため、東京のオフィス動向が特に重要であると言えます。
都心における空室率は依然として低い水準を保っており、今後もオフィス需要が継続して増加していくことが見込まれるためまだまだ賃料増加が見込めそうです。
2020年東京オリンピック
2020年に開催予定の東京オリンピックの影響で、都市部の交通網などのインフラ整備、都市開発が予定されており不動産市場への好影響が期待されます。
訪日外客数の増加
2017年の訪日外客数は過去最高の2,869万人に達し、今後もさらにのびていくことが予想されます。
それに伴い、ホテルの需要拡大や商業施設の増加なども期待されるでしょう。
まとめ
今回はJ-REIT(リート)の利回りについてまとめました。
REIT(リート)自体は比較的リスクも高くなくそれなりのリターンも得られるため、投資家も常に注目しています。
また、実物の不動産投資と違い手軽にでき初期投資も少ないため始めやすいのも特徴です。
次回は、REIT(リート)の銘柄の選び方についてご紹介していきます。
REIT(リート)のおすすめの銘柄とは?選び方から見るべき指標までご紹介します!