ヘッジファンドの興味があり投資をしたいと考えてもどうやって投資すればいいのか分からない人も多いかと思います。
そもそもヘッジファンドは金融機関や機関投資家が購入するものであり、個人投資家が購入できるものではないと考えている人もいるかもいしれませんが、個人投資家でもヘッジファンドは購入可能です。
ただし、通常の投資信託と同様に100円単位の安い金額で購入することはできず最低でも数百万円以上かかります。
また、株や投資信託のような金融商品であれば証券会社で購入できますが、純粋なヘッジファンドを購入するのであれば別の方法で購入する必要があります。
この記事ではヘッジファンドと投資信託の違いについて明確にしたうえで、ヘッジファンドに投資する方法について解説いたします。
ヘッジファンドと投資信託の違い
ヘッジファンドへの投資方法について解説する前に、ヘッジファンドと通常の投資信託の違いについて解説していきます。
上記の図にヘッジファンドと投資信託の特徴をまとめましたが、ヘッジファンドは私募型ファンドとも呼ばれヘッジファンドの適格投資家しか投資できませんが、通常の投資信託は公募型ファンドで誰でも投資ができるのが特徴です。
一部の限られた人にしか投資できないヘッジファンド(私募型ファンド)と投資信託(公募型ファンド)ですが、それ以外にも大きな違いが3つあります。
- 必要な投資金額が違う
- 運用方針が違う
- 購入方法が違う
それぞれ詳しく解説していきます。
また、ヘッジファンドと投資信託のそれぞれの商品性について詳しく知りたい人は下記の2つの記事をチェックしてください。
必要な投資金額が違う
投資信託は最低投資金額が100円の銘柄もあるので、非常に安い金額から投資が始められます。
ヘッジファンドはまとまった資産が必要になるので、最低投資金額は最低でも数百万円程度必要になります。
最低投資金額が高くヘッジファンドが認めた適格投資家しか投資できないのでヘッジファンドの方が投資の敷居は高く、一方で投資信託は誰でも始められる投資であるといえます。
投資信託と異なりヘッジファンドへの投資金額は高く、毎月気軽に積み立てて購入する商品性ではないことを理解しておきましょう。
運用方針が違う
また、ヘッジファンドと通常の投資信託は運用方針が異なります。
通常の投資信託は行政に監視されているので、自由な運用はできず目論見書を見ることで投資家は運用の実態を正確に把握することが可能です。
ヘッジファンドは行政による監視がないので自由な運用が可能で、レバレッジ取引、空売りなどを利用してよりアクティブに利益を得ながらリスクをヘッジする運用方針を取っています。
レバレッジ取引は、自己資本だけではなく他人の資本を借りて投資をすることで利益を高める取引で、自己資本だけで取引をするよりも利益が増えやすいですがリスクも高くなります。
空売りは、商品を保有せず売却を先におこなう取引で、売却してからその商品の価格が下がれば利益を得られるので、市場が下落していても利益が得られる取引の方法になります。
このような取引をすることでヘッジファンドは利益を最大限に追求しながらリスクを避ける運用をするので、通常の投資信託よりも利回りが高くなりやすいです。
ただし、通常の投資信託と異なり目論見書がないので、ヘッジファンドは運用方針を自由にできる分、運用の実態を把握することが難しい点もあります。
ヘッジファンドは行政の目を気にすることなく投資のプロが利益を追求する運用方針をとっています。
購入方法が違う
ヘッジファンドと投資信託の違いで重要なのは購入方法が違う点です。
通常の投資信託は証券会社で購入できますが、基本的に証券会社でヘッジファンドを購入する場合は純粋なヘッジファンドを購入することができません。
証券会社では複数のヘッジファンドに分散して投資する「ファンド・オブ・ヘッジファンズ」という投資信託に投資することになります。
ファンド・オブ・ヘッジファンズであれば証券会社で購入可能ですが、ヘッジファンドを投資対象にした投資信託なので純粋なヘッジファンドとは呼べないでしょう。
そのため通常のヘッジファンドに投資をするためには別の方法で購入する必要があります。
ここまで通常の投資信託との違いについて説明してきましたが、ヘッジファンドは資産があっても通常の投資信託の購入方法では購入することができません。
次はヘッジファンドに投資するための具体的な方法を紹介していきます。
ヘッジファンドに投資する方法
ヘッジファンドに投資する方法は3つあります。
- 投資助言会社を通して購入する
- 日本のヘッジファンドに直接投資をする
- プライベートバンクを利用する
投資助言会社を通して購入する
ヘッジファンドの多くは海外にあるので、日本から海外のヘッジファンドに投資をする方法は限られてきます。
海外のヘッジファンドを購入する代表的な方法には投資助言会社を利用して購入する方法があります。
投資助言会社はヘッジファンドの購入のサポートからヘッジファンドの情報の提供など、投資家に対して様々なサポートをしてくれます。
証券会社のようにファンド・オブ・ヘッジファンズへの投資ではなく、直接海外のヘッジファンドに投資することが可能です。
投資助言会社を利用するデメリットはヘッジファンドの手数料だけでなく、投資助言会社の手数料も支払う必要があります。
手数料の詳細は会社によって異なりますが、入会料、固定会費、成功報酬手数料などの3つの手数料がかかることが多いです。
しかし、海外のヘッジファンドに日本から投資をするのであれば投資助言会社を通すのが一番現実的にヘッジファンドを購入する手段といえるでしょう。
どの投資商品でもいえますが、金融商品を購入するために間に入る会社や機関が多ければ多いほど仲介手数料がかかります。
投資助言会社を通して購入するのであれば、ヘッジファンドの運用会社と投資家の間に入る仲介は投資助言会社のみなので、仲介手数料を払うのは投資助言会社のみです。
そのため、ヘッジファンドを購入するために多くの仲介が入る購入の仕方よりも投資助言会社を利用した方が安くなる可能性は高いといえます。
日本のヘッジファンドに直接投資をする
ヘッジファンドは海外生まれのものしかないと思っている人もいるかもしれませんが、日本生まれのヘッジファンドも存在します。
日本のヘッジファンドであれば仲介を挟まず直接投資することも可能です。
仲介を挟まないのでかかる手数料が一番安くなりやすいのがメリットといえます。
ヘッジファンドに限らず投資信託はいかに手数料を安くするかが重要です。
年間の手数料が1%違うだけでも5年後、10年後と運用期間が長くなれば長くなるほどその1%の違いが最終的なリターンを大きく変えてしまいます。
ただし、直接投資をする場合は仲介してくれる人がいないので自分で運用会社に問い合わせをして契約する必要があります。
ヘッジファンドを購入するなら海外のヘッジファンドを購入することになると考えていた人も日本のヘッジファンドへの投資を検討してみましょう。
また、日本のヘッジファンドについて詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてください。
日本のヘッジファンドは存在するのか?初心者に分かりやすく解説!
プライベートバンクを利用する
プライベートバンクは富裕層が資産の預け入れに利用する銀行です。
口座の開設には10億円以上かかります。
ヘッジファンドの取扱数も少ないのでプライベートバンクを利用してヘッジファンドを購入するのは現実的ではありません。
ヘッジファンドに投資する1つの方法として覚えておきましょう。
ヘッジファンドは個人投資家でも投資できる
ヘッジファンドへの投資方法が分からなかった人もまとまった資産があれば、ヘッジファンドへの投資ができることが分かったかと思います。
金融機関や、機関投資家だけでなく、投資助言会社を利用したり、日本のヘッジファンドに投資をすれば個人投資家もヘッジファンドへの投資が可能です。
ヘッジファンドは日本ではけっして知名度が高い金融商品ではありませんが、通常の投資信託よりも利回りが高くなりやすい優秀な金融商品です。
もちろん、最低投資金額も高いですが、まとまった資産のある人であれば十分に投資ができる商品となっています。
しかし、リスクの高いヘッジファンドもありますので、良質なヘッジファンドと悪質なヘッジファンドを見抜かなくてはあなたの大切な資産を無駄にしてしまう結果に終わる可能性があります。
ヘッジファンドに投資する前に投資のプロであるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談することでリスクをできる限り防ぐことができます。
数百万円、場合によっては数千万円の資産を投資するのですから、プロに相談をしてから投資をおこなった方が安全ですし、何も分からない状態でヘッジファンドの問い合わせから契約まで進むよりスムーズに投資することが可能です。
そもそも自分はヘッジファンドを購入できるのか、ヘッジファンドの具体的な購入方法、運用できる資産を把握したうえでどのようなヘッジファンドを選ぶべきかについてアドバイスをもらうことができます。
最初に相談をするのはハードルが高いと感じる人のために、弊社では資産運用初心者に向けた無料セミナーを開催しています。
資産運用セミナーに参加して最低限の知識を身につけたうえで、ヘッジファンドへの投資を検討していることを伝えればヘッジファンドについて様々なアドバイスを受けることができるでしょう。
まずは、無料セミナーへの参加を検討してみましょう。
まとめ
ヘッジファンドに投資する方法について解説しました。
ヘッジファンドへの投資は通常の投資信託のように証券会社を通して投資することが難しいので、特別な方法で投資する必要があります。
投資助言会社の利用や、日本のヘッジファンドに直接投資をする方法がありますので、購入するヘッジファンドを吟味したうえでヘッジファンド投資を始めてみましょう。
また、余裕資産が1,000万円近くあり、他の資産運用も検討したいと考えている人はこちらの記事をチェックしてください。