「住宅ローンを組みたいけどよく分からないから誰かに相談したい」
毎月の返済額はどの程度になるのか、何年後に返済できるのか、他にも住宅ローンを良く知らずに組もうと考えると漠然とした不安を持つ人も多いでしょう。
将来、住宅を持ちたいと考えていても、住宅ローンを計画的に返済していく自信がない、そもそもどうすればいいのか分からない人こそ住宅ローンに関して相談できる場所が必要です。
しかし、誰かに相談したいと考えても誰に相談すればいいのか分からないから一歩が踏み出せない人もいるでしょう。
この記事では住宅ローンの相談ができる場所について解説していきます。
住宅ローンとは?
住宅ローンの相談ができる場所について解説する前に、まずは住宅ローンについて簡単に解説します。
住宅ローンは住宅を建てるために金融機関から借りるお金のことです。
住宅を購入するためには、数千万、あるいは億を超える額がかかることもあります。
住宅を購入するための費用をすべて自分の貯蓄で賄える人は少ないので、住宅を購入する場合は住宅ローンを組んで購入するのが一般的です。
しかし、金融機関もボランティアではないので、無条件でお金を貸してくれるわけではありません。
返済の見込みがあるかどうか審査をおこない、審査に通った人には利息をつけて毎月返済をしてもらうことになります。
また、住宅ローンの金利は他のローンと比較すると安いですが、大きな借金をしているという事実は変わりません。
中には、住宅ローンの返済が厳しくなり自己破産を選んでしまう人もいます。
住宅は基本的に一生に一度の買い物です。住宅ローンの返済の経験がないのは当たり前のことです。だからこそ、返済は計画的におこなう必要があります。
そのため、住宅ローンを完済するためには住宅ローンについて何でも相談できる場所が必要になります。
ここからは実際に住宅ローンの相談ができる場所について解説していきます。
住宅ローンの相談ができる場所
住宅ローンの相談ができる場所は具体的に下記の3つの場所があげられます。
- 銀行
- 住宅金融支援機構
- ファイナンシャルプランナー(FP)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
銀行
住宅ローンの相談ができる代表的な場所には銀行があります。
銀行には住宅ローン専用の相談窓口がある場合も多く、中には住宅ローンプラザといった住宅ローンの相談に特化した独立した店舗を構えている場合もあります。
ローンプラザは通常の銀行の営業時間より長い時間営業していることも多いので、銀行の営業時間外でも相談できる可能性があります。
住宅ローンを取り扱う銀行がそれぞれ住宅ローンに大きく力を入れているので、銀行にすべて相談して任せるのが安心と考える人もいるかもしれません。
しかし、銀行で相談する場合は銀行側も自分たちに得がある住宅ローンを契約させたいと考えるので中立的な意見が貰えない場合もあります。
そのため、銀行で相談できることは取り扱う住宅ローンの種類、借入れ可能な額と期間、その他の費用や手続きなど具体的なローンの内容です。
もし、住宅ローンは何を選べばいいのか、具体的な返済を今後の収入を考えながらどのように計画していくか、といったことを相談したいのであればFPに相談するのがおすすめです。
次に、銀行と同じように住宅ローンを提供している住宅金融支援機構について解説します。
住宅金融支援機構
住宅金融支援期間は住宅金融公庫の業務を継承した独立行政法人で、長期固定金利の住宅ローン「フラット35」を提供しています。
つまり、民間の金融機関ではなく、公的な組織であるということです。
ただし、銀行のように専用の相談窓口がなく、いつでも相談できるわけではありません。
相談できる機会は少ないですが、銀行よりも公的な立場での相談になるため、場合によっては相談したいことを自由に相談できる可能性があります。
相談はしやすいですが中立の意見が貰いにくい銀行と、相談の予約件数も多く、自由に相談しにくい住宅金融支援機構を紹介しましたが、住宅ローンを提供している場所以外で相談できるのがFPです。
ここからは住宅ローンの相談をFPにする場合について解説します。
ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナー(FP)は住宅ローンを含むお金の専門家で、特定の金融機関に所属していないFPであれば専門家の知識から中立的な意見が貰えます。
中立的な意見が貰えるだけではなく、その人に合う住宅ローンの選び方、家計の状況も考えたうえで適切な返済額と返済計画を立案、住宅ローンの節税に関する制度の利用方法まで教えて貰えます。
銀行や住宅金融支援機構に相談をしても、住宅ローンに関する相談しかできないので、どうしても住宅ローンを組むための漠然とした不安を解消することは難しいと思います。
銀行から毎月の返済額を聞いて、現在の収入であればこの返済額で問題ないと考えても、5年後、10年後、定年を迎えてからのことを考えると不安を感じる人もいるのではないでしょうか?
実際に、住宅ローンを計画的に返済できず、住宅を売るケースや、自己破産をするケースは、住宅ローンを組んだ際に計画的な返済計画を立てられていなかったことが原因である場合が多いです。
FPに相談するメリットは、家計の状況から今後の収入も考慮して計画的な返済計画を立ててくれるので安心して住宅ローンを組めるところです。
次に、住宅ローンをFPに相談するのがおすすめの人について解説していきます。
住宅ローンの相談をFPにするのがおすすめの人
住宅ローンの相談をFPにするのがおすすめな人は下記のような人です。
- 住宅ローンを組むかどうか悩んでいる人
- 収入と返済額のバランスを考えたい人
- 住宅ローンに関する制度の活用方法が知りたい人
それぞれ詳しく解説していきます。
住宅ローンを組むかどうか悩んでいる人
まだ住宅ローンを組むかどうか悩んでいる状態で、住宅ローンについて知識がない人こそFPに相談することをおすすめします。
知識がない状態で銀行に相談をすると、銀行も自分の都合のいい商品を売りたいと考えているため、何も分からないまま銀行の思うがままに契約してしまう可能性もあります。
FPであれば初心者にも分かりやすく住宅ローンについて説明し、住宅ローンを組むべきか相談に乗ってもらえます。
また、商品を販売する立場ではないので中立的に住宅ローンを組むべきかどうか判断してもらえます。
住宅ローンについて何も知らない、そもそも組むかどうか悩んでいる人こそFPに相談をするのが良いでしょう。
収入と返済額のバランスを考えたい人
毎月の返済額や、総返済額など住宅ローンの商品性だけではなく、自分の収入を考えたうえで返済計画を立てたい人もいるでしょう。
銀行でも返済シミュレーションを組みますが、FPに相談する場合はあなたの収入や貯金の状況、今後のライフプランを考慮したうえで最適な返済計画を立ててもらうことができます。
住宅ローンはあくまで借金なので、毎月の返済額を何となく支払い続ける状況よりも、計画的な返済計画を立てる方が借金を返済するストレスも大きく軽減されるはずです。
FPに相談することで、完済までの道のりが分かりやすくなるので、不安なく返済することができるようになります。
住宅ローンに関する制度の活用方法が知りたい人
また、住宅ローンには様々な利用できる制度があります。
住宅ローンで税金の控除ができるのもその一つです。
住宅ローンの購入から最大で10年間、所得税と住民税から控除を受けることができます。
このような住宅ローンに関するお金の知識は銀行に相談する場合は得ることが難しく、FPに相談することで得られる情報です。
FPは様々な観点から住宅ローンを返済していくための知識を教えてくれるので、思いがけないお金の知識を得ることができます。
住宅ローンの返済方法だけではなく、住宅ローンに関する制度について知りたい人はFPに相談した方がいいでしょう。
住宅ローンの相談に必要な書類
では、実際に住宅ローンの相談をする場合に必要な書類は何でしょうか?
下記に用意しておくとより具体的な提案ができる書類についてまとめました。
- 現在の収入が分かる書類
- 支出や貯金について分かる書類
- 購入したい物件について分かる書類
- 年金の加入歴が分かる書類
まずは源泉徴収票など具体的な年収が分かる書類が必要です。
年収が分かる書類に加えて、家計簿や通帳など支出や貯金について分かる書類があればより具体的な返済計画の提案が可能になります。
購入した物件が決まっているのであれば、チラシや図面など購入したい物件について分かる書類も必要です。
年収や貯蓄を考えてその物件を住宅ローンを組んで購入することに無理がないか判断します。
後は、情報があればあるほど相談する側も的確なアドバイスができるので、年金定期便など年金の加入歴が分かる書類も用意しておきましょう。
もちろん、初回の相談でそもそも組むかどうか悩んでいる状態であればすべての書類を必ず用意する必要はありません。
ただし、住宅ローンを組むための書類があればより具体的な提案が可能となるため、具体的な意見が欲しい場合は必ず用意しておきましょう。
住宅ローンの相談の手順
必要な書類を揃えたのであれば、実際に相談するための手順について解説していきます。
- 相談先に連絡をする
- 相談内容について簡単に説明する
- 相談する日時を決める
- 当日までに書類を用意する
- 指定の日時と場所で相談を受ける
まずは相談したいと決めた場所に電話などで連絡することです。
相談をする場所によってはアポイントなしでは、対応してもらえない場合があります。
その後、「住宅ローンについて相談したい」など具体的に何について相談をしたいのか明確にします。
次に、日時を決め、当日までに先ほど説明した書類と指示のあった書類が別にあれば用意をします。
指定の日時と場所に書類を持ち込むことで相談を受けられます。
必要な書類と相談までの手順について理解していただけたでしょうか?
しかし、相談するまでの手順が分かっても、いきなり相談するのはハードルが高いという人もいると思います。
その場合は、住宅ローンのセミナーに参加するのもおすすめです。
まとめ
住宅ローンの相談先について理解していただけたでしょうか?
住宅ローンの相談ができる場所は3つありますが、具体的な返済計画が決まっていない場合や、組もうかどうか悩んでいる段階で相談する場所はFPです。
FPに相談して、住宅ローンを組むかどうかを決め、余裕をもった返済計画を立ててもらいましょう。
また、将来住宅を持ちたいと考えていても今すぐの話ではなく、住宅ローンについて知ったうえで考えたい人は住宅ローンセミナーの参加がおすすめです。
セミナーに参加する場合は事前に書類を用意する必要はなく、住宅を持ちたいという思いを具体的なものにするチャンスになります。
自分の今の状況を考えたうえで、誰に相談するべきか、まずはセミナーに参加するべきか考えてみましょう。