Metis Global Limited(メティス・グローバル・リミテッド/以下メティス)は、2007年に設立された香港籍のオフショア金融機関です。まだ新しい会社で、そこまで知名度は高くありませんが、日本人が契約可能な金融機関の1つです。
この記事ではメティスの企業概要や商品の評判、口コミ、注意点などを紹介していきます!
Metis Global Limited 沿革
2007年 | Metis Global Groupの子会社として香港にて設立 |
2014年 | Metis Global Groupがクック諸島に進出 |
2018年 | 香港の「信託会社サービスプロバイダー」として登録 |
2019年 | Metis Global Groupがシンガポールに進出 |
メティスグループは、香港を中心にアジア地域にて展開してきた信託サービスおよび資産運用ソリューションプロバイダーです。オフショア金融機関としては比較的新しい会社と言えます。
スタンダード&プアーズ(S&P)の格付はAA+
メティスは国際的な格付け機関のひとつスタンダード&プアーズでAA+の評価を受けています。この評価はとても高く、日本で同様の評価を受けている企業は公表されていません。
AA+の評価を受ける企業は、世界的に非常に高い債務履行能力を持ち、一定のリスクに対しても十分に対処できると見なされています。
なお、日本では国際協力機構(JICA)と地方公共団体金融機構がAA+の下位ランクであるAA-の評価を受けたことを公表しています。このことからも、AA+の評価の高さを推定することができますね!
メティスの取扱商品
メティスの商品を契約する場合、多くの人は香港籍メティスのIntelligence(インテリジェンス)かクック諸島籍メティスのSmart II (スマート2)を検討します。どちらもファンドオブファンズ型の投資商品です。
①Intelligence(インテリジェンス)
少額から始められる積立型信託プランとして日本人に人気です。最低拠出額は月々300USドル、途中で積立金の増額は可能です。契約期間が5年から30年と広い範囲で設定可能です。
その他商品の特徴は以下の通りです。
手数料
プラン手数料 | 7USドル(または同等額)/月 |
管理手数料 | 時価総額×0.12%/月 |
マネジメント費用 | 貯蓄口座の時価総額×1%を/年 |
初期口座手数料 | 初期口座の時価総額×0.4%/月 |
ボーナス
初期口座ボーナス | 加入年数に応じて初期口座ボーナスが出されるようになります。 ※初期口座期間は契約年数による。 |
ロイヤリティボーナス | (直近5年間の積立金額-取崩金額)× 1% ※10年目から5年ごとに発生する。 ※ロイヤリティボーナスは貯蓄口座に積み立てられる。 |
プラン還元費 | プラン開始から10年間、積立金の滞納および停止がなかった場合、今までに支払ったプラン費が貯蓄口座に還元される。 ※契約年数が10年以上の場合に適用される。 |
契約期間 | 初期口座期間(ICP) |
5~9年 | プラン開始から15ヶ月間 |
10~18年 | プラン開始から18ヶ月間 |
19~25年 | プラン開始から24ヶ月間 |
26~30年 | プラン開始から30ヶ月間 |
300~599USドル | 600~999USドル | 1,000USドル以上 | |
5~9年 | 0% | 0% | 0% |
10~18年 | 0.3×契約年数 | 0.4×契約年数 | 0.5×契約年数 |
19~25年 | 0.8×契約年数 | 0.9×契約年数 | 1.0×契約年数 |
26~30年 | 1.3×契約年数 | 1.4×契約年数 | 1.4×契約年数 |
インテリジェンスは他のオフショア投資に比べロイヤリティボーナスが低いと言われます。また、契約年数に応じた初期口座ボーナスがありますが、初期口座の手数料が年間4.8%と高めに設定されていますので相殺されてしまうようです。
②Smart II (スマート2)
インテリジェンス同様、少額から始められる積立型信託プランです。最低拠出額は月々300USドル、途中で積立金の増額は可能です。契約期間が5年から30年と広い範囲で設定可能です。
その他商品の特徴は以下の通りです。
手数料
プラン手数料 | 7USドル(または同等額)/月 |
管理手数料 | 時価総額×0.12%/月 |
マネジメント費用 | 貯蓄口座の時価総額×1%/年 |
初期口座手数料 | 初期口座の時価総額×0.52%/月 |
一括投資手数料 | 一括投資額×5% |
ボーナス
初期口座ボーナス | 加入年数に応じて初期口座ボーナスが出されるようになります。 ※初期口座期間は契約年数による。 |
ロイヤリティボーナス | (直近5年間の積立金額-取崩金額)× 1% ※10年目から5年ごとに発生する。 ※ロイヤリティボーナスは貯蓄口座に積み立てられる。 |
プラン還元費 | プラン開始から10年間、積立金の滞納および停止がなかった場合、今までに支払ったプラン費が貯蓄口座に還元される。 ※契約年数が10年以上の場合に適用される。 |
契約期間 | 初期口座期間(ICP) |
5~9年 | プラン開始から15ヶ月間 |
10~18年 | プラン開始から18ヶ月間 |
19~25年 | プラン開始から24ヶ月間 |
26~30年 | プラン開始から30ヶ月間 |
300~599USドル | 600~999USドル | 1,000USドル以上 | |
5~9年 | 0% | 0% | 0% |
10~18年 | 0.3×契約年数 | 0.4×契約年数 | 0.5×契約年数 |
19~25年 | 0.8×契約年数 | 0.9×契約年数 | 1.0×契約年数 |
26~30年 | 1.3×契約年数 | 1.4×契約年数 | 1.5×契約年数 |
スマート2はインテリジェンスとほぼ同様の構成になっています。初期口座手数料など、スマート2の方がいくぶん割高に設定されています。
インテリジェンスもスマート2も、オフショア投資のなかでは手数料が高めの部類に入ります。高い手数料分を運用益で賄うことはできるのでしょうか?
その他商品一覧
こちらの企業情報ページより、メティスの取扱商品一覧をご確認いただけます。
また、INVEEKよりお申込み可能な商品をご紹介していますので、あわせてご覧ください。
IFAがアテナベスト1社のみであることのデメリット
メティスを契約する場合、実際の運用担当であるIFAはアテナベスト1社しかありません。
そもそもアテナベストの独自商品として、メティスを作ったという背景があります。メティスのIFAがアテナベスト1社しかないことについては以下のデメリットがあります。
①アテナベストの運用成績が悪い
アテナベストの運用成績はあまり良くありません。13年間の平均の年間利回りは2~3%となっており、この運用益では手数料分さえ賄うのも難しい可能性があります。
IFAとはプロバイダーが保有するファンドを実際に運用する運用担当者ですが、メティスが保有しているファンドは以下11のファンドしかありません。
- BlackRock:グローバルアロケーション
- JPモルガン:エバーグリーンファンド
- Harvest:ダイナミックナビゲーターポートフォリオ
- ETFシステマチックトレーディングポートフォリオ
- マンAHLポートフォリオ
- ABFストラテジックポートフォリオ
- グローバルアクティブリターンポートフォリオ
- スターポートフォリオ
- パシフィックインデックスポートフォリオ
- グローバルプロテクト90ポートフォリオ
- 金現物ポートフォリオ
アテナベストはこれらのファンドから実際にどのファンドへ投資するかを選択し運用しています。これらのファンドの全ての成績が悪いとうわけではないのですが、選択肢の少なさは投資するうえでは大きなデメリットになり得ます。
②IFAのスイッチングが出来ない
IFAの運用成績が悪い等の理由でIFAを変えたいと思っても、メティスを契約する場合はIFAがアテナベスト1社のみですので、当然スイッチングは出来ません。
このままアテナベストで運用するか、自分でファンドを選択し運用するかの2択になります。自身でポートフォリオを組む場合、上述の11のファンドの中から選択することになります。
メティスの評判・口コミは?
メティスの評判について調査したところ、下記のようなコメントが見られました!
メイン商品であるインテリジェンス(Intelligence)やクック諸島でのスマート2に加入する価値は正直ありません。他のオフショア投資商品に比べて、明らかに劣っているからです。
https://kaigai-tsumitate.com/metis.html
メティスは契約期間が30年と長く、紹介者がもらえる紹介料が多くなっているため、強引な契約を迫る紹介者がいます。
https://offshore-lab.com/1057/#intelligence
まとめ
メティスは世界的な金融サービス機関の評価も高く、オフショア地域にオフィスを構えていることから、投資先の1つとして優良な企業に思えます。また、日本人スタッフがおりコンプライアンスを守りながら丁寧なサポートが受けられるので、手続きや契約後のフォローについては安心ができるといえます。
しかしながら、ソリューションとしては他企業の商品に劣る点が多く投資家の評判も良くありません。
メティスについてのご相談はINVEEKまでお気軽にお寄せください。