Hansard International Limited(以下ハンサード)はオフショアとして名高いマン島に拠点を置く金融サービス企業です。オフショア投資機関としては珍しく日本にもオフィスがあり、「アスパイア」という商品が有名です。
他のオフショア投資に比べ高コストとも言われますが、実際のところどうなのでしょう?この記事ではハンサードの企業概要や商品の評判、口コミ、注意点などを紹介していきます!
Hansard International Limited 沿革
1970年 | 親会社である Hansard Global plc設立 |
1986年 | Hansard International Limited設立 |
1987年 | マン島金融サービス機構より保険業のライセンスを取得し、長期生命保険業務を開始 |
1980年代~1990年代 | 香港やシンガポールなどの他の国々に進出 |
2006年 | Hansard Global plcがロンドン証券取引所に上場 Hansard Global plcイギリスの株式指数であるFTSE250に組み込まれる |
歴史はそこまで長くありませんが、親会社のHansard Global plc(マン島籍)はロンドン証券取引所に上場するなど、世界的に有名な企業です。
日本では、金融商品取引法に基づき投資運用業者として登録していますが、日本オフィスの公式HPによると、現在新規申し込みを停止しています。
ハンサードは信用できる会社なのか?
ハンサード(Hansard Global plc)は英国の独立系金融サービス業者であるAKG Financial Analyticsから最高評価の5つ星(優れている)のカスタマーサービス評価と「B Strong」の財務強度評価を受けています。
AKG Financial Analyticsは、英国に本社を置く独立系金融サービス業者であり、保険会社の評価やレポートを提供しています。また、財務強度、経営、市場ポジションなどの要因を基に、保険会社の信用力を評価しています。財務強度評価は、主に貸借対照表から計算される「修正純資産」と、保有契約から生じる将来の株主利益の現在価値である保有契約価値を基に算出されます。保険・投資会社の財務強度は、内部留保を介して資本強化にも繋がり、経営の安定性や将来の成長性を示す重要な指標の一つですので商品の安定性や将来的な支払い能力を判断することができます。
ハンサードの財務強度である「B Strong」は将来的に保険金を支払う能力が高いということを示していますので、ハンサードの信用力は高いと言っていいでしょう。
ハンサードの取扱商品
ハンサードは投資、貯蓄、保険など多岐にわたる商品を展開していますが、日本人投資家の方は「アスパイア」という商品を契約していることが多いです。
※現在は新規申し込み受付を停止しています。
積立投資商品 ASPIRE(アスパイア)
商品概要と手数料
【商品概要】
投資タイプ | 積立投資 |
積立通過 | ポンド、USドル、ユーロ、円、フラン、香港ドル、AUドル |
最低積立額 | 150ポンド(または相当額)/月 |
契約期間 | 10年~30年 |
拠出頻度 | 毎月、四半期、半年、1年から選択可能 |
初期口座期間 | 15~24ヶ月(積立期間により変動) |
【手数料】
契約手数料 | 12.25ポンド(約2,000円または相当額)を毎月徴収 |
初期口座管理手数料 | 初期口座時価総額×8%を毎年徴収 |
投資口座管理手数料 | 時価総額×1%を毎年徴収 |
信託報酬(ファンド管理費) | 時価総額×1%を毎年徴収 |
アスパイアのボーナス
初期口座ボーナス | 積立金額を250ポンド(約45,000円または相当額)以上でスタートされた場合に付与 積立金額×20%×積立年数のボーナス額が付与 |
初期払込期間後のボーナス | 年間累積購入ユニット数に対して0.75%増しのユニット数を付与 |
ロイヤルティボーナス | 11年目以降は積立額に対して、毎月5%のボーナス付与 |
アスパイアは手数料だけを見ると割高に感じますが、ボーナスで相殺される部分もあるため、飛びぬけて高い商品ではなさそうです。
例えば、初期払い込み期間後には初期口座終了後、年間管理費1%に対して0.75%のボーナスが付与されるので、累積口座の手数料が実質0.25%まで下がる仕組みとなっています。積立期間が11年以降になれば毎月5%もボーナスが付与されますので、長期で積み立てるほど利益率は高くなります。
ハンサードの評判・口コミは?
ハンサードの評判について調査したところ、下記のようなコメントが見られました!
ハンサードの口座には資金は存在していてもログインができない方も多々あるようです。ふと気になって、久しぶりに代理店に連絡をしてみると、数年前に廃業してしまっていたり、連絡が不通になっていることも多いようです。
https://www.offshore-match.com/kanren/hansard-html
異常なほどの高額な手数料の発生で正常な資産運用を行えるはずがありません。そのため実際のところ、ハンサードでは多くの人が元本割れしているという現実があります。
https://kaigai-tsumitate.com/hansard.html
業者の対応が適当だったため、初期口座期間が終わった後に連絡が取れなくなった。
https://kaigai-soudan.com/harm-and-resolve/aspire/#toc5
また、ハンサード商品を斡旋していたとして、2013年にアブラハム・プライベートバンク社(当時)が金融庁から勧告処分を受けています。
アブラハム・プライベートバンク株式会社に対する検査結果に基づく勧告について
口コミまとめ
ハンサードの口コミにはやはりアスパイアを割高と評して解約を勧める口コミが多くみられます。また、契約当時の仲介業者と連絡が取れなくなった例も多々あるようです。
「最初の2年間だけ積立すればいつでも停止できるので始めやすい」という文句で勧誘後、連絡が取れなくなった仲介業者もあるようですが、これは初期口座期間に解約をされてしまうと業者がコミッションを受け取れない仕組みとなっているため、業者都合で解約を抑止しているからです。
2年目以降であっても早期解約すれば元本割れするリスクは高まりますので注意が必要です。
まとめ
ハンサードグループはロンドン証券取引所に上場しており、イギリスの株式指数であるFTSE250に組み込まれていることから、特にイギリス国内の評判は高く、世界的にも著名な企業です。独立系評価機関AKG Financial Analyticsからも高い評価を得ており、信頼できる企業と言えるでしょう。
一方で、日本では仲介業者の対応の悪さを非難する声も多く、実際に勧告処分を受けている業者もあります。
また、積立商品であるアスパイアは長期で投資計画を立てれば、積立年数に応じたボーナスが付与されるため、決して割高とは言い切れないのですが、やはり手数料の高さを指摘する口コミが見られます。
ハンサード社の商品を保有している人は、信頼できる仲介業者にアドバイスを求めるなど慎重に対応しましょう。
ハンサードについてのお問い合わせはINVEEKまでお気軽にお寄せください。