学資保険は何歳から入るべき?最適な時期と重要なポイントについて

学資保険

学資保険は何歳から加入すればいいのでしょうか?

子どもが生まれると、「将来かかる教育費の準備は、いつから貯めれば間に合うのだろう?」と気になりますよね。学資保険を始めるのに最適なタイミングは、学資保険のしくみを知ることで自然と見えてきます。

ここでは、学資保険を活用する前に知っておきたい特徴と、加入するのに最適なおすすめのタイミングを詳しく解説しています。

最後まで読むことで、我が家にとって学資保険へ加入するのによいタイミングを見極めるためのヒントが見つかりますよ!

 

目次

学資保険は何歳から?どんな特徴がある?

学資保険は、その名の通り子どもが教育を受けるための資金を貯める保険です。小中高の12年間と大学4年間の長期間をカバーしようと思うと、必然的に教育資金は高額になってしまいます。

文部科学省の調査データをみると、小学校から大学までのおおよその学費の目安は以下のとおりです。

 

公立 私立
小学 32万1,281円 159万8,691円
中学 48万8,397円 140万6,433円
高校 45万7,380円 96万9,911円
大学 254万7,327円 386万6,569円
(文系・理系平均)

参考:文部科学省『平成30年度子供の学習費調査』
『国公私立大学の授業料等の推移』より抜粋

 

上の表をみると、小学校から大学まで公立を選択しても総額でおよそ381万4,385円がかかります。もし大学のみ私立を選択すれば、およそ513万3,627円の教育費が必要です。

場合によっては、遠方の大学へ進学して一人暮らしをすることになり、上記の費用とは別で生活費を仕送りする可能性もあります。

それだけの資金を準備するとなると、やはり早い段階からコツコツ積み立てる必要がありそうです。

一般的な貯蓄の方法として、銀行や郵便局などの金融商品で積み立てる方法もありますが、学資保険には〈積立機能〉だけでなく万が一の際の〈保険としての機能〉が付いています。

このいざという時の保障である〈保険としての機能〉が、他の金融商品にはない学資保険の最大の特長です。

 

学資保険に加入できる子どもの年齢は何歳から何歳まで?

学資保険は妊娠中でも加入できる

学資保険は、子どもが生まれたらすぐに加入できます

また商品によっては、お腹の中にいる段階で契約する【出生前加入】が可能なものもあります。その場合、一般的には出産の140日前から加入できるという商品が多いです。

出生前に加入するメリットは3つあります。

  1. 生まれて慌ただしくなる前に手続きができる。
  2. 払込期間が長ければ毎月の保険料負担が軽くなる。
  3. 早くから保障が開始する。

ただし、学資保険は将来の学費だからといって「各学校の入学前ならいつでも加入できる」というわけではありません。

まとまった資金を作るためには、ある程度の長いスパンで積立期間がないと1回に払い込む保険料は高額になりますし、返戻率もグッと下がってしまいます。

そうしたデメリットを考慮し、多くの商品が契約年齢の上限を小学校入学前の6歳までとしています。

 

契約者(親)の年齢は何歳まで?

契約者となる保護者(両親)の年齢にも制限があります。

年齢制限の幅は商品によって異なりますが、下限は法律的な婚姻が認められている年齢の男性18歳、女性16歳から、もしくは20歳から契約することが可能です。

上限は、厳しいところで30代後半まで、一般的には50代~60代半ばまでに設定されている商品が多いようです。特に契約者が男性の場合には、平均寿命が女性よりも短いこともあり年齢制限がかかりやすいので注意しましょう。

ちなみに、ごく一部の商品では75歳まで契約できる商品もあります。祖父母が孫のために契約したい、という際には、そうした商品も検討してみてもよいでしょう。

 

学資保険は万が一の時にも役立つ

前述のように、学資保険の最大の特長はいざという時の保障である〈保険としての機能〉にあります。

その中でも最も子どもを支えてくれる保障が、契約者(親)に万が一のことがあったときの保障です。

◆以後の保険料が払込免除される
◆契約時に設定した年齢になればお祝い金や満期保険金が受け取れる

保障があることで、仮に出生前加入した子どもが生まれてすぐに契約者(父)が事故で亡くなってしまった場合であっても、すでに子どもの学費は準備されており、将来は教育資金の心配をすることなく進学できるのです。親心としても非常に心強い保障ですよね。

他にも、子どものケガや病気を保障する医療保険特約や、契約者である親が死亡または高度障害状態になったときに毎年年金が支給される育英年金特約などが用意されている商品もあります。

これらは必要に応じて特約を付帯することができますが、あまり掛け捨ての保障を付けて払込保険料を増やすと、せっかく払い込んでいる保険料額に対して積み立てられる資金が少なくなってしまいます

そのため、どうしても必要だと感じる場合のみ付帯することをおすすめします。

 

学資保険の給付を受けるタイミングはいつ?

実際に給付金を受け取るのはどのようなタイミングなのかを見ていきましょう。

学資保険の給付は子どもの年齢で選択可能

満期時に一括で受け取るタイプ

学資保険に加入するとき、まず初めに決めるのが「満期年齢」です。一般的には17歳か18歳もしくは20歳か22歳から選択できます。

大学への進学資金に重点をおく場合、まとまった満期保険金を一括で17歳または18歳に受け取るプランが有効です。このタイプは資金を寝かせておく期間が長いことから、もっとも返戻率が高くなります。

子どもの誕生日を基準に満期として、受験費用や大学の入学金に間に合うかどうかを考慮した上でどちらかの年齢を選択しましょう。

 

満期前にお祝い金が支払われるタイプ

上記とは逆に、進学のタイミングごとにまんべんなくお祝い金を受け取れるプランもあります。その場合の満期年齢は20歳または22歳です。

ケース① 大学入学前にお祝い金+満期保険金(計2回)

ケース② 大学入学前から毎年お祝い金+満期保険金(計5回)

ケース③ 中学・高校・大学入学前にお祝い金+満期保険金(計4回)

・・・など

ここで気を付けなければならないのは、保険期間中にお祝い金を受け取ると満期保険金の額が一括よりも減少するということです。(同じ保険料の場合)

また、払込保険料に対して長期的に据え置く金額の割合が少ないと、その分返戻率も下がってしまいます。とはいえ

「200万円を一括で受け取るよりも4回に分けて50万円ずつ受け取るほうが使い勝手がいい」

というように子どもの教育期間を通してまんべんなくカバーしたい人や

「早めにお祝い金を受け取って予期せぬ出費に備えて手元に残しておきたい」

という人は、こちらのタイプを選んだ方が有効でしょう。

学資保険に加入するのに最適な時期とは?

最後に、ここまでの特徴をふまえた上で、学資保険に加入するのはいつが良いのかを考えてみましょう。

重要なのは「返戻率」と「払込保険料」

学資保険を選ぶときに重視するのは、何といってもまずは返戻率ですよね。

返戻率とは、払い込む保険料の総額に対して、戻ってくる保険金の割合のことです。同額であれば100%ですが、払込保険料よりも満期保険金や解約返戻金のほうが少なければ100%を切り、多ければ100%を超えてきます。

当然ながら、貯蓄するための金融商品を選ぶ際は「お金が増えて返ってくる返戻率の高い商品」が基本です。

また、同じ商品でも返戻率を上げるには、以下の2つがポイントになります。

①契約者の年齢が若いこと
②積み立てる期間と据え置く期間が長いこと

それを考慮すると、学資保険に加入するタイミングとしては『少しでも早く加入する』ということになりますね。

とはいうものの、将来の教育資金をつくる学資保険は、長期間をかけてコツコツと積み立てることが重要です。そのためには、どんなに保険内容が気に入っていても保険料を払い続けられなければ意味がありません

「返戻率ばかりを気にして〈出生前加入〉したけれど、子どもが生まれたら想定外にお金がかかってしまい、保険料が払えず解約してしまった」となっては、むしろ損をすることになるのです。

 

中途解約しないように余裕を持って加入すること

学資保険では中途解約してしまうことが一番のデメリットです。

ほとんどの場合は、それまで自身が払い込んだ保険料よりも解約返戻金のほうが少なくなり、お金を貯めるつもりのはずが結果的に捨ててしまっているのと同じことになります。

解約というデメリットを避けるためにも、家計のバランスを考慮して無理のない保険料で加入することが大切です。

また、貯める予定の金額を分散するのも解約を回避できる良い方法かもしれません。

毎月2万円を貯蓄に回すのであれば、1万円~1万5千円を学資保険に回し、残りは他の手段で貯蓄しておきましょう。一時的な状況の変化で毎月2万円の捻出が厳しくなったとしても、すぐに「学資保険を解約しよう」とはならないはずです。

 

いつ加入するのがベスト?

学資保険の特徴からも、なるべく早急に返戻率が良くなる条件で加入することが良いとされています。

さらに貯蓄面だけでなく、契約者である親に万が一のことがあったときの保障も付いてくるので、早く加入しておいた方が子どもにとっても安心です。

かといって、ギリギリの予算から早急に加入してしまっても、家計のバランスがとれていなければ正しい選択とは言えません。

 

■契約者の親がなるべく少しでも若く、長期的に積立できる

■加入する商品の返戻率が良い(気に入った商品がある)

■ある程度余裕を持って保険料を支払える収入がある

この3つの条件がすべて揃っているときが、学資保険に加入するのに最適な時期なのではないでしょうか。

例えば、奥さんが出産のために退職するなどして世帯収入が減ってしまったことで保険料の負担が心配なのであれば、当分はできる範囲での貯蓄をしておき、子どもを保育園に預けてまた働けるようになってから学資保険に加入する、というのもひとつの正しい方法です。

ご自身の家庭の状況に合わせて、よりベストなタイミングを見極めてください。

 

 

まとめ

赤ちゃんが生まれると、おむつなどの日用品からベビーグッズまで、必要なものが増えるのと比例して家計の支出も多くなります。

育児関係の出費が多くなり、学資保険の保険料が負担になってしまっては本末転倒です。

学資保険に加入する際は生まれた後の生活をしっかりとシミュレーションしてみて、無理のないように備えましょう。

 

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