Alroy Financial Services Limited(アロイ・フィナンシャル・リミテッド・サービス/以下アロイ)は香港のIFAです。
2010年代前半に日本国内の投資家に対し勧誘を行っていたようですが、近年は表立った活動は見られません。また、運用実績も一般には公開されておらず、アロイに運用を任せて良いのか、判断が難しいところです。
この記事では、ネットリサーチを基に、アロイの会社概要や評判などをお伝えします。
アロイ 沿革
公式の情報には設立日などの具体的な年月日が明記されていませんので、リサーチ結果をもとに時系列を推察していきます。
2011年 | 日本国内で運用の募集を開始 X(旧Twitter)を遡ってリサーチすると、2011年頃からアロイに関する投稿が見受けられます。 削除されているものも多いのですが、当時からあまり良い口コミは見られなかったようです。 |
2012年 | 公式facebook、公式X(旧Twitter)を解説 |
2013年 | facebookを通じ、顧客向けの運用報告会、交流会を複数回にわたって募集 |
2015年 | 公式ホームページ開設 |
これらのことから推察して、2010年代前半には日本人顧客の獲得に向けた体制が整えられており、顧客向け説明会や交流会も各地で行われていたことから、この時期に最もビジネスが活気づいていたと考えられます。


以降、大きな動きは無く、細々と経営状態を存続していたようです。
アロイは信頼できる会社なのか
アロイは格付機関からの評価を公表していません。投資先として信頼に足る企業なのかの判断材料として、下記を参考にしてみてください。
香港保険業監管局のライセンスを得ている
香港保険業監管局の登録リストを調べると、アロイは「Insurance Broker Company」として登録されていました。

※License Startが2022年になっていますが、これは香港の保険仲介者に関する新しい規制制度が2022年に開始されたことに起因していると考えられます。
香港において、保険仲介業の許可を得ていることは間違いありません。
ホームページに実績などの掲載は無し
アロイの公式ホームページは日本語、英語、簡体字、繁体字に対応しています。非常に最もらしいことが書かれていますが、具体的な数値実績などは一切掲載されていません。
顧客の資産状況は専用のオンラインシステムから閲覧することが出来るようです。

アロイの提携金融機関
アロイのホームページには「当社のビジネスパートナーと代表的な金融機関をまとめた」として、HSBCなど名立たる金融機関が掲載されています。
しかし、ホームページのcopyrightが2015年になっていることもあり、今現在これらの金融機関と提携関係にあるかは定かではありません。
アロイの取扱商品・サービス
ホームページによると、アロイの商品は個人向けと法人向けに分かれており、それぞれ下記の通りのサービスがあるようです。
- 個人へのサービス
-
- 資産コンサルタントアドバイス
- 資産構築プラン
- 退職プラン
- 教育プラン
- 相続プラン
- 保障プラン
- 法人のサービス
-
- リスクマネジメント
- 企業保障
しかし、いずれのサービスについても詳しい説明の記載はなく、問い合わせページへリンクするようになっています。その他、基本情報はINVEEKのIFA紹介ページをご確認ください。
アロイについての口コミ
アロイに関する口コミを調べてみましたが、2010年代のものが多くみられましたので、やはり近年は積極的な活動はしていないようです。少し前のものになりますが、ネガティブな口コミがいくつかありましたので紹介いたします。
ネットワーカーによる勧誘
アロイの情報が少ない背景に「ネットワーカーが勧めている」ということがあるようです。ネットワーカーの親玉が、部下たちにアロイを勧めさせている、というものです。このような構図になると、色々と問題が発生します。
まず、専門家ではない一般人が金融商品を勧めていることになるので、顧客に情報がきちんと伝わらない可能性が高くなります。このようなネットワーカーはメリットを強調して言うことが多いので、デメリットやリスクについての説明が不十分になるのです。
また、正規の代理店であれば、「海外金融商品には〇〇や△△や□□などがあります」のように複数の選択肢を提示したうえで、デメリットやリスクもきちんと説明し、その上で顧客に判断を委ねますが、ネットワーカーはアロイしか提案しません。
アロイに限ったことではありませんが、ネットワーカーによる金融商品の勧誘には注意するようしましょう。
顧客情報流出のミス
2011年のX(旧Twitter)に、アロイが顧客情報を流出させたことが投稿されていました。
アロイのブローカーの投稿に対し、顧客情報流出を訴えるユーザーがリプライで投稿し、それに対してまた、ブローカーがリプライで回答するといった会話がされています。


「顧客の投資レポート(名前、住所、資産状況が丸見え)を、他の顧客に送るようなミスを平気で犯す会社なのですが、それでもマシですか?」との訴えに対し、「高い精度の事務処理を求めるなら日本の金融機関で投資しることをおすすめします」との回答です。
顧客情報を流出させたことに対し「高い精度を求めるなら日本の金融機関で・・」という回答は苦しい言い逃れに聞こえます。
まとめ
アロイは主に2010年代前半に日本で顧客を募っていた香港のIFAです。過去には各地で顧客向け運用報告会や交流会を開催するなど、積極的に活動していたようですが、近年は既存顧客の対応を中心に細々とビジネスを営んでいるようです。
アロイの公式ホームページやネット上の口コミはいずれも情報が古く、今現在のアロイの体制を判断することができません。アロイへの投資を検討するには情報が乏しいので、よほどのことが無い限りお勧めしがたいIFAです。