Sun Life International of Bermuda Ltd(以下サンライフインターナショナル)はカナダの大手保険会社サンライフフィナンシャルのグループ会社です。
世界20ヵ国以上にオフィスを構えるサンライフグループがバミューダに籍を置く理由はどんなところにあるのでしょうか?その目的や企業概要、また多くの投資機関がバミューダに籍を置く理由なども併せて解説していきます。
Sun Life International of Bermuda Ltd 沿革
1865年 | サンライフの前身であるザ・サン・インシュランス・カンパニーがカナダのモントリオールにて設立 ※19世紀末から20世紀初頭にかけてグローバルに事業を拡大 |
1996年 | 富裕層マーケットに向けたオフショア商品の提供を目的にサンライフインターナショナルを設立 |
2021年 | インデックスユニバーサルライフ保険Sun Global Solisを販売開始 |
2022年 | 貯蓄型インデックスユニバーサルライフ保険Sun Global Auroraを販売開始 |
サンライフインターナショナルは富裕層に対するオフショア商品の提供を目的に設立されました。公式サイトによると、バミューダは富裕層向け商品のオペレーションハブであり、バミューダ、香港、シンガポールの職員が在籍してるそうです。
後述しますが、サンライフインターナショナルは近年、Sun Global Solis(サン・グローバル・ソリス)やSun Global Aurora(サン・グローバル・オーロラ)といったハイレンジの独自商品を展開しており、他のサンライフグループとの差別化を図っている様子が分かります。
サンライフグループの格付は世界最高レベル
サンライフは国際的な格付け機関のひとつスタンダード&プアーズでAAと非常に高い評価を受けているだけでなく、Moody’sではAa3、A.M.BestではA+といずれも最高レベルの評価を受けています。
その他、サンライフグループは多くの格付け機関で高い評価を受けています。
サンライフ社がバミューダに籍を置く理由とは?
世界20ヵ国以上にオフィスを構えるサンライフグループは何故バミューダに籍を置くのでしょうか。その理由は、相続税対策、カントリーリスクの回避、そして投資家にとって有利なバミューダの法制度にあります。
①相続税対策
サンライフ社に限らず、バミューダには香港の保険会社が数多く籍を置いています。これには、かつて香港に相続税が存在したという歴史的背景があります。
香港では2006年に相続税が撤廃されるまで、香港内の資産はすべて相続税対象でした。香港内の資産とは、香港国内で契約した保険の死亡保険金も含むのですが、外国籍の保険会社の死亡保険金は香港国外の資産とみなされ、相続税の対象になりませんでした。
つまり、多くの香港の保険会社がバミューダに籍を置く理由は香港人の相続税対策が目的だったのです。(サンライフ社の場合はサンライフ香港の契約者に向けた対策だったと言えます。)
同じ理由で当時香港のほとんどの保険会社はバミューダをはじめ、スイス、マン島、ルクセンブルクなどのオフショア地域に籍を置いており、今もその名残があります。事実、サンライフ香港の正式名称は Sun Life Hong Kong Limited (Incorporated in Bermuda with limited liability)であり、香港で営業しているバミューダ籍の保険会社となっております。
②カントリーリスクの回避
香港系保険会社の多くが現在も引き続きバミューダに籍を置く理由の1つにカントリーリスクの回避があります。
香港は1997年イギリスから中国に返還されて以降、一国二制度による広範囲な自治が認められており独自の発展を遂げてきましたが、近年中国政府の香港への干渉が強まっており、それを不安要素と捉える投資家がいるのも事実です。
そこで、バミューダのような海外籍の保険会社でしたら、中国政府の直接的な干渉を回避することができますので、このまま外国籍であった方が投資機関にとっても、投資家にとってもメリットがあると言えます。
③低税率と簡素化された規制環境
バミューダは保険および再保険業界における世界最大のオフショア金融センターとして認識されています。
その理由はバミューダの法制度や会計制度が投資家にとって支援的であり、特に保険業界にとって有利な構造になっているためです。
1.法制度と規制
バミューダは保険業界に対する法的な枠組みが整備され規制が少ないとされています。また、保険会社の設立や運営に関する法的なサポートがあり、保険会社の認可プロセスも効率的で迅速です。
2.税制
バミューダは低税率のオフショア金融センターとして知られており、保険会社や再保険会社は比較的低い税率で事業を展開することができます。
3.地理的要因と公用語
バミューダは地理的にアメリカとヨーロッパの中間地点に位置しており、金融機関にとって理想的な場所です。また英語が公用語であり、政治的に安定しています。
上記のような理由からバミューダは国際金融センターとして発展してきました。現在では高度な専門知識を持つ金融サービス業者がさらに集結し、その優位性を盤石にしています。
サンライフインターナショナルの取扱商品
サンライフインターナショナルは富裕層向けのオペレーションハブであることを謳っており、サンライフグループが一般向けに展開している商品も扱っているのかは定かではありません。
調査してみると、近年、富裕層向けに、インデックスユニバーサルライフ保険Sun Global Solis(サン・グローバル・ソリス)と貯蓄型インデックスユニバーサルライフ保険Sun Global Aurora(サン・グローバル・オーロラ)を独自にリリースしていることが分かりました。
Sun Global Solis(サン・グローバル・ソリス)
Sun Global Aurora(サン・グローバル・オーロラ)
こちらの企業情報ページより、サンライフインターナショナルの取扱商品一覧をご確認いただけます。
また、INVEEKよりお申込み可能な商品をご紹介していますので、あわせてご覧ください。
サンライフインターナショナルの評判・口コミは?
サンライフインターナショナルの評判について調査したところ、サンライフインターナショナル自体の口コミや、同社の独自商品サン・グローバル・ソリス、サン・グローバル・オーロラについての評価は見当たりませんでした。
サンライフグループがバミューダに籍を置いていることについて、ポジティブな口コミとネガティブな口コミをそれぞれ紹介いたします。
ポジティブな口コミ
サンライフ香港のようなバミューダで法人登記をしている保険会社とアメリカやシンガポールなどの外国銀行口座の組み合わせは中国リスク回避の有効手段となります。
https://www.wisebk.com/global_06/
ネガティブな口コミ
サンライフに経営不振があったときは、カナダ本社は、手助けは最悪しません。しないでよいことになっているのです。 責任所在地は、バミューダ諸島にある本社扱いになるわけです。しかし、バミューダ諸島に、サンライフ本社のビルはありません。あるのは、私書箱だけです。つまり、形だけの本社ということになります。
https://hoken.fc2.net/blog-entry-7347.html
口コミまとめ
基本的にはバミューダ籍であることに好意的な口コミが多いのですが、それを危惧する声もあるようですね。
実際に私書箱のみの会社なのかは定かではありませんが、公式HPによると問い合わせ先としてバミューダのアドレスや電話番号が明記されていますので、運営に問題はないと思われます。
その他、サンライフインターナショナルの実態や独自商品については引き続き情報を集めていきたいと思います!
まとめ
サンライフインターナショナルは、もともとは香港居住者の相続税対策として設立されたようですが、現在は富裕層向けのオペレーションハブとして刷新し、独自商品もリリースしています。
今後、国際金融センターとして名高いバミューダを牽引する機関へと発展していくかもしれませんね。世界的に信用力の高いサンライフ社のハイエンドモデルとして、今後の動向から目が離せません!
サンライフインターナショナルに関するお問い合わせはINVEEKまでお気軽にお問合せください。